TBS（港区赤坂5）は7月29日、輸入生活雑貨店「プラザスタイル」（旧ソニープラザ）などを運営するプラザスタイルなど5社をグループ傘下に擁するスタイリングライフ・ホールディングス（渋谷区）を買収すると発表した。

　同社は、スタイリングライフホールディングス（以下、SLH）の発行済み普通株式の51％を、日興プリンシパル・インベストメンツの完全子会社であるアジアリテールホールディングスから約210億円で取得する。

　SLHは輸入生活雑貨を扱い、提携店を含め全国100店以上を構えるプラザスタイル、衣料品などを扱うライトアップショッピングクラブ、化粧品や医薬部外品を扱うB＆Cラボラトリーズ、CPコスメティクス、フランス料理レストランなど飲食店を手掛けるマキシム・ド・パリなどの5社を傘下に持つ。SLHの買収により、TBSは民放大手の中で初めて小売店事業に乗り出すことになる。

　買収理由について同社は「当社グループがその各種事業を通じて実践する『ライフスタイル・エンターテインメントなどの創造』への取り組みと、番組・コンテンツの開発及びそれらをさまざまな形での発信することを通じた『メディア文化創造』への当社の取組みとは、経営の基本理念において合致」と説明。友好的TOBによる買収であることを明かす。

　ネット広告の台頭や景気低迷でCM収入に頼る民放各局の収益は落ち込んでおり、SLHの買収で放送外収入を伸ばすのが狙い。

同社は小売店事業の展開を通じた消費者との接点を利用した、番組・コンテンツの企画力・開発力・発信力の向上を目指すとともに、SLHグループとの連携によるライセンス及びキャラクタービジネスなど、メディアグループとしての総合的な競争力の強化を図る方針。

　株券の引き渡しは7月31日を予定。

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