「kuh at テーブルスタジオ・タキトー」(港区赤坂6、TEL 03-5575-0025)は定期的に「金繕い(きんつくろい)教室」を開催している。
「金繕い」とは、割れたり欠けたりした器などを漆で継ぎ、金や銀で上化粧して直す日本の伝統技術。今回の教室で教えているのは、かぶれる心配のない新漆や金の代替品を使用し、現代の生活にも取り入れやすい「現代版の金繕い」になっている。
講師を務めるのは、食文化のインストラクター・コーディネーターとして活躍する伊藤和江さん。東京表参道で玄米料理店「kuh」をやっていた時から、生活を豊かにする」ための提案として料理教室、金継ぎ教室などを開催してきた。
教室では、入門・トライアル編と題し、伊藤さんが一人一人ていねいに指導。参加者は割れたリ欠けたりしてしまった器など2点ほど持参する。ない場合には用意されたもので体験することも可能。
以前、参加していた石村ノリさん(64)は今回で3回目。「元々、器が大好き。割れたりしてしまったものも捨てられずに取っておいたので、金繕いには以前から興味があった。和食器だけでなく、洋食器も素敵な形によみがえり、ハマっている」と話した。石村さんに紹介され参加した友人の北條滋子さん(64)は「割れる前とは雰囲気が違うものになった。新しいものに生まれ変わることに魅力を感じている」とも。
「壊れたらすぐに捨ててしまうというのは、日本の伝統文化が失われているように感じる。若い方にも積極的に参加していただき、モノを大事にすることを知ってもらいたい。壊れたものを直すということは、精神的にも良いこと」(伊藤さん)
2月の開催は、5日、25日の13時~16時。受講料は5,000円。定員25人を予定している。テーブルスタジオ・タキトーのホームページから予約できる。