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国立劇場で最後の企画展「国立劇場所蔵芸能資料展」 2会場で開催

「国立演芸場」外観

「国立演芸場」外観

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 国立劇場に併設する「国立劇場伝統芸能情報館」と「国立演芸場」(以上、千代田区隼町)の「演芸資料展示室」の2会場で現在、「国立劇場所蔵芸能資料展」が行われている。

「国立劇場伝統芸能情報館」外観

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 同劇場の建て替えに伴い2023年10月末で閉場するため「初代国立劇場さよなら記念事業」の一環として開催する同展。寄贈品を中心に国立劇場の代表的な所蔵資料を、2つの会場を通して全10章で構成し展示する。監修は古典芸能研究家の石橋健一郎さん。

 同劇場調査養成部調査資料課図書・資料係の横山陽一さんは「『国立劇場伝統芸能情報館』と『国立演芸場・演芸資料展示室』共に、現在の施設では最後の展示企画となるため、これまでの資料収集事業の集大成として、国立劇場の代表的な所蔵資料を一堂に紹介したいという思いから2つの会場を通して構成した」と話す。

 同劇場伝統芸能情報館では、第5章までを展示する。第1章の「国立劇場開場時の政府出資資料」では、片山春帆が描いた「民俗芸能スケッチ帳」や雅楽楽器の楽琵琶(がくびわ)「青山」などを展示。第2章の「歌舞伎」では、月岡芳年の錦絵「清玄堕落之図(せいげんだらくのず)」など、第5章の「新派・喜劇」では、花柳章太郎が手がけた油彩画「三文オペラ」などを見ることができる。

 同演芸場「演芸資料展示室」の第6章「国立演芸場開場時の政府出資資料」では、緒方奇術文庫の和奇術書「機巧図彙(きこうずい)」などを展示。第8章「講談・浪曲」では、四代目小金井芦州自筆台本「江島屋怪談」や、二代目廣澤虎造使用のはんてんなど。第10章「漫才」では、1959(昭和34)年の小島貞二旧蔵漫才台本「おとぼけしんぶん」などを展観する。

 横山さんは「各芸能の歴史の記憶や名優・名人の思い出がいっぱい詰まった展示になった。名品、優品、貴重な芸能資料の数々をお楽しみいただければ」と話す。

 開館時間は10時~18時(演芸資料展示室は17時まで)。同資料展示室の休室日は9月25日・26日・29日、10月6日・11日・13日・19日・21日。入場無料。10月26日(同資料展示室は25日)まで。

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