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赤坂の浜焼きバルが東北復興プロジェクト-三陸食材の月替わりメニューも

店主の吉田慶さん

店主の吉田慶さん

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 赤坂見附の浜焼きバル「Tregion(トレジオン)」(港区赤坂3、TEL 03-6277-8839)が3月から、月替わりプロジェクト「農家&漁師と恋に落ちる店」を始めた。

無農薬ササニシキを使った「焼きおにぎり」

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 東日本大震災のボランティア活動をしていた店主の吉田慶さんが「ボランティアだけでなく、食を通じた仕事で経済的な復興支援をしたい」との思いからオープンした同店。岩手県を中心とした三陸の海産物を毎朝仕入れ、ホタテやカキなどの浜焼きをメーンに提供する。

 定期的に三陸沿線部の農家や漁師のもとを訪ね、実際に仕事や生活を体験するという吉田さん。同プロジェクトでは、三陸産の食材を使ったメニューを月替わりで提供する。3月のメニューは、宮城県南三陸町の農家が育てた無農薬ササニシキを使った「焼きおにぎり」(1個=432円、1日5個限定)。自家製みそを塗って炭火で香ばしく焼き上げる。実際に生産者を店に招き、食事をしながら直接話すことができるイベントなども開催する。

「お客さまには、農家での体験を伝えて、実際に味わっていただき、最後には生産者のファンになってほしい」と吉田さん。「飲食店として、生産者と客の橋渡し役を担いたい。ただ『おいしい』と感じてもらうだけではなく、その先の価値を何かしら見いだしていただける店を目指したい」とも。

 そのほか、「大人の部活動」と称した客同士のコミュニティー作りにも取り組む。店内に「入部届」の用紙を設置し、岩手県盛岡市のさんさ踊りを楽しむ「赤坂さんさ部」や、「農園部」「岩手部」など、部員は現在100人以上になっている。

 三陸の現状について、「復興は遅々として進まず課題も山積みだが、地域を盛り上げようとする取り組みが各地で行われている」と吉田さん。「今の私があるのは東北のおかげ。震災から4年がたったが、これからも東北に恩返しをするためにも、東京から東北を盛り上げていきたい」と意欲を見せる。

 営業時間は18時~24時。日曜定休。

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