赤坂氷川神社(港区赤坂6)で6月24日、毎年一年の前半の最終日である6月30日に行われる行事「夏越の祓(なごしのはらえ)」に向けた、芽の輪作り親子行事が開催された。
夏越の祓は、大晦日に行われる「年越しの祓」とともに、平安時代から千年以上続く行事。日々の暮らしの中で知らず知らずのうちに犯した罪やあやまち、心身のけがれなどを祓い清めるために全国各地の神社などで行われている、半年間の無病息災を願う行事でもある。
芽の輪は、日本神話に登場する素戔嗚尊(すさのおのみこと)が、旅の途中に泊めてもらったお礼にと、手のひらに乗る大きさのものを作ったことが由来するという。平安時代以降は、茅(ちがや)やわらで大きな芽の輪をつくって鳥居の下や拝殿の前などに設け、参拝者がくぐることが習わしとなっている。
今回の行事には、赤坂小学校の生徒と中之町幼稚園の児童とその親が参加した。芽の輪作りの手伝いを行ったほか、夏越の祓や芽の輪について神職からレクチャーを受けた。
同行事では、夏越の祓にちなんで、夏の暑さを乗り越えるために作られた「夏越(なごし)ごはん」の試食も行われた。夏越ごはんは、粟や豆などの雑穀の入ったごはんの上に、芽の輪をイメージした旬の夏野菜を使った丸いかき揚げをのせ、しょうが入りのおろしだれがかかったもの。
幼稚園に通う男児と一緒に参加した女性は、「夏越の祓について知らなかったのでとても勉強になった」と話した。「夏越ごはんも、作りやすいので自宅で作ってみたい」とも。
夏越の祓は、30日17時~同神社で行われる。