ニューオータニ美術館で「アンドレ・ボーシャン」展-観葉植物の販売も

アンドレ・ボーシャンの作品を集めた展覧会を開催するニューオータニ美術館の外観イメージ。

アンドレ・ボーシャンの作品を集めた展覧会を開催するニューオータニ美術館の外観イメージ。

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 ホテルニューオータニ内のニューオータニ美術館(千代田区紀尾井町、TEL 03-3221-4111)で1月31日より、素朴派の画家・アンドレ・ボーシャンの作品を展示する「アンドレ・ボーシャン~いのちの輝き」展が始まる。

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 アンドレ・ボーシャンは「素朴派」を代表する画家。同派は正規の美術教育をほとんど受けずに独学で絵を学んだ芸術家たちのことを指す。その作風は正統的な理論や技法にとらわれず、内的な欲求に従って表現された素直で純粋な作品が多い。19世紀末のパリで行われた「無審査展」で、同展に参加した税関吏のアンリ・ルソーの作品が芸術家によって評判になったことで「素朴派」礼賛の風潮が高まったとされる。

 ルソーの後、最も優れた「素朴派」の画家のひとりとして知られるのがアンドレ・ボーシャン。フランス中部のシャトー・ルノーの庭師の息子として生まれ、自身も庭師を継いだ。絵を本格的に始めたのは40歳を過ぎてからと遅咲きの画家であり、庭師の経験から『花』など植物の作品を得意とした。「素朴派」の展覧会はルソーもしくは複数の画家の作品を集めた展覧会である場合が多いことから、同館はボーシャンに焦点を当て同展を企画。長野県下諏訪のハーモ美術館、世田谷美術館の協力の下、同館所蔵の作品を含め計23点のボーシャンの作品を展示する。

 同展では、ボーシャンの作品を4つのテーマに分けて展示を行う。庭師の経験が生かされている「花」、不思議なアンバランスさが魅力の「風景」、ボーシャンが若い頃に興味を抱いていた「神話・聖書」、人を対象とした「人物」がテーマ。4つのテーマに共通する「いのちの輝き」を全体のコンセプトに掲げる。

 連動企画として、庭師であり自然を愛したボーシャンにちなみ、空気清浄効果があり、インテリアとしても使用することができる植物「エコガイア」を同館入り口に展示し、販売も行う。3月7日には、ボーシャンの作品とともに、NPO法人日本園芸療法研修会の澤田みどりさんによる「植物の癒し」についての講演会を行う予定。

 「『素朴派』の作品は画家の感性によって作られており、その純粋な感情を感じてほしい」と同展担当者。

 開催時間は10時~18時。月曜休館。入場料は、一般=700円、高大生=500円、小中生=300円、宿泊者=無料。4月12日まで。

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