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明治記念館で「本屋大賞」発表 大賞に宮島未奈さんの作品

昨年大賞を受賞した凪良ゆうさんから花束を受け取る宮島未奈さん(左)

昨年大賞を受賞した凪良ゆうさんから花束を受け取る宮島未奈さん(左)

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 「2024年本屋大賞」の発表会が4月10日、明治記念館(港区元赤坂2)で開催された。大賞は、宮島未奈さんの小説「成瀬は天下を取りにいく」(新潮社)が選ばれた。

スピーチする宮島未奈さん

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 出版業界の活性化を目的に、毎年全国の書店員の投票によって選出される同文学賞。キャッチコピーに「全国書店員が選んだいちばん!売りたい本」を掲げる。今年で21回目を迎え、昨年は凪良ゆうさんの「汝、星のごとく」(講談社)が受賞した。

 宮島さんは1983(昭和58)年、静岡県富士市生まれで、現在は滋賀県大津市在住。京都大学文学部を卒業。2021年、「ありがとう西武大津店」で第20回「女による女のためのR-18文学賞」大賞、読者賞、友近賞を受賞した。2023年、同作と「成瀬は天下を取りにいく」でデビューした。

 ストーリーは、中学2年生の主人公・成瀬あかりと幼なじみの島崎みゆきの夏休みの出来事を描く。成瀬はこれまで、日本一の漫才師を決める大会に出場するなどさまざまなことにトライ。今回は間も無く閉店する地元にある大型デパートに行ってテレビ中継に映り込むことを島崎に告げる。成瀬の全力でわが道を突き進む姿勢をメインに物語が進む。

 受賞について、宮島さんは「ノミネートに選ばれたときから滋賀は大盛り上がり。JR膳所駅には看板が設置され、物語に登場するスポットを巡るスタンプラリーが開催されている」と話した。「これから本屋大賞の看板を背負うと思うと身が引き締まる思い。三浦しをんさんや辻村美月さんと同じ本屋大賞作家になれたことは、とても光栄で奇跡みたいなことだと感じている」とも。

 大賞以下の順位は、2位=津村記久子さんの「水車小屋のネネ」(毎日新聞出版)、3位=塩田武士さんの「存在のすべてを」(朝日新聞出版)。当日は翻訳小説部門も発表され、ファン・ボルム(牧野美加さん訳)の「ようこそ、ヒュナム洞書店へ」が1位に、発掘部門「超発掘本!」では井上夢人さんの「プラスティック」(講談社文庫)が1位に、それぞれ選ばれた。

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