赤坂の老舗和菓子店「とらや 赤坂店」（港区赤坂4、TEL 03-3408-2331）が9月1日、月見にちなんだ商品の販売を始める。

寅年と月にちなんで用意した「月夜の虎」

　例年月見向けの商品を販売する同店。今年も数多くのラインアップをそろえる。期間限定で販売する「和菓子缶」（3,456円）は、月見に「お薦め」の菓子を詰め合わせた商品。「神秘的な月の青白い光を思わせる色を背景に、虎（とら）が躍動する姿を配した大胆なデザインをあしらった」新装のオリジナル缶に、「秋パッケージ小形羊羹（ようかん）」の小倉・抹茶・黒砂糖を各2本、小倉もなかの「弥栄」と、半月状の生地の表面にすり蜜を塗った意匠で、薄雲のかかった明け方の月を表現したショウガ入り焼き菓子「残月」を各2個詰める。10月1日には中身を一部入れ替えた缶の販売も始める。

　月と紅葉をモチーフに、月の満ち欠けと色づいていく山々で秋の移ろいを表現した「秋パッケージ小形羊羹」（1本＝292円）、「残月」（346円）、「弥栄」（238円）はバラでも販売する。

　湿粉製棹物（さおもの）の「月夜の虎」（1,944円）は、寅年と月にちなんで開発した。黒砂糖入りの小倉ようかんをそぼろ状にした黄色と黒色のあんで挟んで蒸し上げたようかん。「小倉ようかんで更けゆく夜の静けさを表し、黄と黒のそぼろで月光に照らされ一段と美しく、神々しく見える虎を思い起させる、情緒あふれる意匠に仕上げた」という。

　季節のようかん「新更科」（中形＝1,944円、竹皮包＝3,888円）は、信濃国（現在の長野県）北部の「更科」の深山にかかる満月を表現した。山は小豆を使った練ようかんで、黄色の月と紅色の空は白小豆を使った白あんの練りようかんで表現する。じょうよ製のまんじゅうで、「草むらから立ち上がって月を愛（め）でるウサギを表した」という「月下の宴」（540円）もそろえる。

　とらや広報担当者の黒川さゆりさんは「『和菓子缶』は、中身を食べ終わった後にも小物入れなどにも使っていただける。寅年の月見は、とらやのお菓子と共にお楽しみいただければ」と話す。

　営業時間は9時～19時（土曜・日曜・祝日は9時30分～18時）。毎月6日定休。「月夜の虎」は9月中旬。「月下の宴」は9月15日、「新更科」は10月中旬、「和菓子缶」は10月下旬。各商品、準備数に達し次第販売終了。