「パティスリー&カフェ デリーモ 赤坂店」(港区赤坂3、TEL 03-6426-5059)が12月27日の営業を最後に閉店する。
2013年12月にオープンした同店。「デカダンス デュ ショコラ」などのチョコレート専門店で経験を重ねてきたショコラティエの江口和明さんが自身の初めての店として赤坂にオープンした。現在は目白店、渋谷ヒカリエ ShinQs店にも店舗を展開し、来年3月にオープン予定の商業施設「東京ミッドタウン日比谷」(千代田区)にも新店舗を構える。
「ショコラティエのつくるパティスリー」をコンセプトに掲げオープンした同店だが、当初は周りからの厳しい意見もあったという。「チョコレートをメインにおきながらケーキやパンケーキを作ることに対して、『チョコレート職人なのだから、チョコレート屋をやればいいのでは』と言われることも多かった。オープンから4年が経ち、その間に他店舗がパンケーキやパフェを始めるようになってきて、自分がやってきたことは間違ってなかったと感じた。マーケットを見て、顧客が期待しているものを提供するということが重要と考えてきた」と江口さんは語る。
江口さんはオープン以降、店舗の内装、メニュー冊子、商品パッケージ、CM、コンビニとのコラボ商品、提携店20数店舗のメニュー監修など、幅広く手がけてきた。オープン当時は1,000人ほどだったインスタグラムのフォロワーは、現在では1万4000人を超えている。「4年間チャレンジの連続だったが大変だと思ったことはなく、成長するのが楽しかった」と江口さんは自身の活動を振り返る。
閉店は店舗が手狭となったことが理由だった。「現在の店舗面積は29坪。お客さまを並んで待たせてしまうことを気にかけていて、今よりも広い店舗を探していた。新店舗は赤坂店の倍以上の広さなので、よりゆっくり食事を楽しんでいただけると思う」と江口さんは説明する。
「東京ミッドタウン日比谷」の新店舗ではパスタや肉料理などの食事も提供。ワインセラーも導入する。
「閉店の告知をしたあと、多くのお客さまが足を運んでくださり、赤坂という土地の素晴らしさを実感した。当店は赤坂で誕生した店。またどこかのタイミングで、赤坂にお店を出したい気持ちはある」と江口さんは笑顔を見せた。
営業時間11時~21時。月曜定休。