新品種野菜を使った初の野菜懐石コース-なだ万、赤坂の店舗で提供

スーパーダイニングジパング赤坂店で新しく提供される「ベジタブルコース」のイメージ。

スーパーダイニングジパング赤坂店で新しく提供される「ベジタブルコース」のイメージ。

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 老舗和食店「なだ万」(港区)は3月より、赤坂エクセルホテル東急(千代田区永田町2)に出店する「スーパーダイニングジパング」(TEL 03-3580-3661)で新品種野菜を使用した野菜懐石「ベジタブルコース」の提供を始めた。

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 スーパーダイニングジパング赤坂店は伝統的な日本料理店に「洋の要素」を取り入れて新しいスタイルで展開するなだ万の新業態。店舗面積約400坪、席数約300席と広大なフロアでは日本料理を提供するほか、バーやシガーバーを併設する。

 「ベジタブルコース」は同店・料理長の黒田廣昭さんが考案した新メニューで、新品種の野菜をメーンに、野菜のみで構成する同社としても初の試みとなるコース料理。「有機野菜」や「野菜ソムリエ」など野菜に関する話題が増えていることに加え、「メタボ」などを意識する人が増え健康志向が強まっていることから、ヘルシーな野菜を中心とした同コースを考案。40~50代をターゲットに据える。「年齢とともに人の好みは変わるもので、私自身、20代のころは肉にばかり目が行っていたが、徐々に肉から魚、魚から野菜へと好みが変わっていった。野菜が本当においしいと思うようになり、野菜を中心としたコース料理を考えた」と黒田さん。

 「スティックセニョール」「インカのめざめ」「アピオス」など品種改良により生まれた野菜や、これまであった野菜を改良して作られた新品種野菜をメーンに京野菜などの伝統野菜のほか、最近見直されてきた地方野菜を使用する。新品種野菜を使うことで、肉や魚に負けないメニューを見たときのインパクトを演出する。

 和食は四季折々の旬の素材を使用し、季節を感じさせることが根底にあるため、同コースでも1カ月に1回、新しいメニューを取り入れ変化を持たせていく方針。新品種野菜の場合、品種改良されているため、四季の変化があまり見られないことも多く、伝統野菜や地方野菜を取り混ぜることで四季を演出していく。

 「新品種野菜や地方野菜は安定供給できる品種も少ないため、メニューを提供できる素材を探すのが困難。また、調理方法すらないものも多いので、一からメニューを考えなければいけないが、新しいものに接し、やり出していく面白さがある」と黒田さんは野菜にこだわる理由を語る。

 コース料理は、「インカのめざめと下仁田ネギの摺(す)り流し」「プンタレッラのとろ湯葉掛け(枸杞の実)」「大王茸と寒筍、アンチョビーネーズ掛け ステックセニョールを添えて」「蕾菜の柚子味噌田楽」などの前菜から、汁の物や焼き物、メーンの「照り焼野菜のたっぷりハーブ添え」、デザートの「ベジタブルシャーベット」に至るまですべて野菜を使用する。料金は7,350円。

 「四季を通して提供していくため、1年間はメニューの開発など手探りを続けながら提供していく。『野菜のおいしい店』を目指していきたい」(黒田さん)。

 営業時間は、月曜~土曜=17時~翌3時、日曜・祝日=17時~23時。

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