本屋大賞に冲方丁さんの「天地明察」-明治記念館で授賞式

昨年度の受賞者、湊かなえさんがプレゼンターとして冲方さんに花束を贈呈。

昨年度の受賞者、湊かなえさんがプレゼンターとして冲方さんに花束を贈呈。

  • 0

  •  

 明治記念館(港区元赤坂2)で4月20日、「第7回本屋大賞」の授賞式が開催され、冲方丁(うぶかたとう)さんの「天地明察」が大賞に輝いた。

[広告]

 同賞は「全国書店員が選んだいちばん! 売りたい本」をキャッチコピーに、全国の書店員の投票によって選出される文学賞。2004年から今年で7回目の開催になり、昨年度は湊かなえさんの「告白」が受賞した。

 今年度、大賞に選ばれた冲方さんは「黒い季節」で角川スニーカー大賞金賞を受賞し小説家デビュー。以来、小説以外でもアニメ・ゲーム制作者や漫画原作者として活躍してきた。今回受賞した「天地明察」は、四代将軍・徳川家綱の時代を生き、「日本独自の暦」を作り上げることに情熱を燃やした数学者・渋川春海を描いた時代小説。

 「これまでひたすら自分の独力で棒高跳びを跳んできた。でも、今回ここまで来るのに本当にいろんな人が棒を出してくれた。ただ、着地するのは自分の足なので、不始末にならないようこの賞を励みによりよい作品を作っていきたい」とコメント。

 昨年度の受賞者であり、プレゼンターとして登場した湊かなえさんは「昨年ここに立たせていただいて1年があっという間だった。去年は舞い上がって、きちんとお礼が言えたかわからない。今日、この場で改めてお礼を言わせてほしい」と語った。

 授賞式は「現地に来られない観客のために」と、本屋大賞の公式ツイッターによる実況中継を実施。今回のために特設されたツイッターとの連動サイト「2010年本屋大賞ツイッターで語ろう」では、受賞発表前から「すっごく楽しそうw」「本屋大賞の中継みたい」などのツイートが。受賞後にはさっそく、「冲方先生おめでとうございます。対象ギリギリの発売だったのに得票数も断トツだったんだ。スゴイ!」などのコメントが寄せられた。併せて、ユーストリームを使った動画の生中継も行われた。

 その他のノミネート作品としては、村上春樹さんの「1Q84」、夏川草介さんの「神様のカルテ」、三浦しをんさんの「神去なあなあ日常」、有川浩さんの「植物図鑑」、東野圭吾さんの「新参者」、小川洋子さんの「猫を抱いて象と泳ぐ」、藤谷治さんの「船に乗れ!」、川上未映子さんの「ヘヴン」、吉田修一さんの「横道世之介」が候補に挙がっていた。

赤坂経済新聞VOTE

今、赤坂にほしい施設は?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース