赤坂の映像制作会社「東通」（港区赤坂5、TEL 03-3585-8771）が現在、無人飛行機（ドローン）を使った動画撮影サービスを提供している。

同社が導入するDJI社製の「INSPIRE 1」

　映像制作プロダクションとして1962（昭和37）年に創業した同社。テレビ技術を専門とし、バラエティーやスポーツなどさまざまなジャンルの番組撮影を手掛ける。

　これまでも最新の撮影技術を駆使し撮影を行ってきたが、今年からドローンでの動画撮影サービスを導入。「これまでは空撮よりも低く、目線よりも高い位置から映像を撮影する際にはクレーンなどを使う必要があった。ドローンを導入することで、撮影準備の手間が少なくなり、かつ小回りの利いた撮影ができる」と、同社ENG事業部の岩嵜義生さんは話す。

　導入している機体はDJI社製の「INSPIRE 1」。およそ120メートルの高さから撮影することができ、最高時速80キロで飛行が可能。搭載するカメラは4K撮影にも対応する。リアルモニタリング機能を搭載しているため、iPadなどのモバイルデバイスで映像をリアルタイムで確認することもできる。

　「ドローンで撮影することで、人の目では見ることのできない『鳥の視点』から撮影することができる。加えて、操縦者が自由に機体を操ることができるため、従来の撮影方法に比べて表現の幅が非常に広くなる」と岩嵜さん。実際には、バラエティー番組のオープニングやゴルフ番組のコース紹介時に使用した例があるという。

　「ドローンのイメージ低下につながるような事件も起きているが、操縦訓練をした操縦者が操作すれば安心・安全に飛ばすことができる。ドローンを使うことで、これまでにはなかった臨場感のある映像や、視聴者の心を引きつける映像を撮影できると思う」とも。