都心で350万人規模のデジタルサイネージ広告配信実験-NTTと電通

NTTと電通が行うデジタルサイネージの広告配信実験が行われる赤坂サカス内のディスプレー。

NTTと電通が行うデジタルサイネージの広告配信実験が行われる赤坂サカス内のディスプレー。

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 日本電信電話(千代田区大手町、以下NTT)と電通は2月16日より、赤坂サカス(港区赤坂5)を含めた都内各所で公共の施設などに設置されたディスプレーに映像、情報を表示する仕組みの「デジタルサイネージ」の普及に向けた実験を共同で始めた。

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 同実験はデジタルサイネージへの広告配信サービスの実用化を目指して始めたもの。鉄道車両内や商業施設などに設置されているデジタルサイネージに対して、ロケーションや時間帯に応じてさまざまなタイプの広告を配信し、デジタルサイネージにおける最適な配信手法やクリエーティブ手法の検証を行う。

 ネットワークインフラの拡充、ディスプレーなどのデバイスの低価格化に伴い交通期間や商業施設でのデジタルサイネージの導入が増加していることに加え、20~30代男性の外出時間が増加していることから、次世代の有力な屋外広告メディアとしてデジタルサイネージに着目。同実験をもとにデジタルサイネージの広告メディアとしての価値を確立し、メディア化の推進を図る。

 NTTは昨年、複数のデジタルサイネージをネットワーク化し、メタデータをもとに広告を配信のスケジューリングを行う管理システムを開発。昨年11月より、京浜急行電鉄の品川駅、羽田空港駅、横浜駅で同システムのフィールド実験を行なっており、今回の実験では駅や電車車両内から街中へと実験場所を拡充して展開。同システムを利用し、駅や電車車両内と商業施設のディスプレーに広告を一括して配信。両ディスプレーを連動をさせることで、1日約350万人が視聴可能なデジタルサイネージを活用し、実証実験を行う。

 赤坂では、サカス内の「Sacas Front」「Sacas Gate」「Media Stairs」「TBS Gate」で実験を展開。赤坂以外では東急電鉄各線車両内のTOQビジョン、東急大井町線自由が丘駅、東急東横線多摩川駅、ランキンランキン渋谷店、西武鉄道池袋駅、京浜急行品川駅、羽田空港駅、横浜駅などの駅や車両内、大手町・丸の内・有楽町エリアをカバーする丸の内ビジョン、六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、カレッタ汐留などの商業施設で実験を行う。

 「利用可能なディスプレーがあり人が集まるという点のほか、六本木ヒルズ、東京ミッドタウンなどを利用する20~30代の行動導線を踏まえ赤坂サカスを実験場所として選んだ」とNTT担当者。

 花王、サッポロビール、日本コカ・コーラ、日本電信電話、日本マクドナルド、パナソニックの6社が同実験で配信される広告を提供する。

 同実験で、NTTはプラットフォームの基盤となる技術の研究開発を、電通は広告クリエーティブ制作・編成や実証実験調査設計を行い、実験環境の構築、各実験場所への配信依頼は両社で行う。同実験をもとに、両社はデジタルサイネージを広告メディアとして取引するプラットフォームの共同事業化に向けた検討を行っていく予定。

 実験は3月15日まで。

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