赤坂の「板前寿司」、震災後の客数半減-ランチ限定セットも販売中止

震災以来、店舗の入口にはスタッフ手書きの応援メッセージが貼られている

震災以来、店舗の入口にはスタッフ手書きの応援メッセージが貼られている

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 東日本大震災が起きた3月11日、赤坂の街は交通網の混乱により多くの帰宅難民であふれた。そんななか、赤坂見附駅から徒歩1分の「板前寿司 赤坂店」(赤坂3、TEL 03-6659-7288)は、通常通り金曜日の深夜営業を行っていた。

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 「いつ余震があるか分からず、スタッフにも危険が及ぶ心配があったので営業を続けることに迷いはあった。しかし、板前寿司のポリシーは『いつどんなときでも開いているお店を目指す』というもの。だから、お寿司を食べに来たお客さんだけでなく、帰宅難民となった方々が暖をとったりすることができる休憩所としても開放していた」と、梶木康太店長は当日を振り返る。

 震災から約2週間が経過したが、店舗の営業は未だ平常に戻っていない。それは鮮魚などの仕入れの問題ではなく、「お客さんが以前の半分以下になってしまったから」と梶木店長。「心配していたよりも多く築地市場に品物があるため、仕入れ自体に問題はない。ただ、現在の売り上げを考慮するとその量は減らさざるを得ない。市場は品物が余っているような状態であり、たくさん仕入れてお客さんに食べてもらいたいが、これだけ客足が減っては厳しい」とも。

 名物のランチ限定セットの販売は現在中止中。「遠方からわざわざ食べに来てくださる方もいるほどの人気メニューだったが、利益が非常に薄い、利益還元のメニューであるため余裕がない現状では提供することが難しいと判断した」(梶木店長)。

 現在の営業時間は11時30分~22時30分。金曜のみ翌4時まで。

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