イベント「月の宴-高千穂の夜神楽-」が9月28日、日枝神社(千代田区永田町2)で開催される。主催はNPO法人「ちんじゅの森」(文京区)。
同神社境内の特設舞台で開催する同イベント。今回披露する「高千穂の夜神楽」は、古くから宮崎県の高千穂地方に伝わる収穫への感謝と豊作への祈願を捧げるために舞う三十三番の神楽で、国の重要無形民俗文化財に登録されている。
同NPO代表理事の森村衣美さんは「コロナ禍を経て、身近にある幸せに目を向けつつ、変わっていくものと変わらないものを確かめ新たな価値観を構築する時期を迎えていると思う。神楽は月の満ち欠けを確認しながら田畑を耕し、自然と向き合い、生活を紡いできた人々が紡ぎ出した祈りの形。現代に改めて『土とともにある暮らし』を再確認したいと考え、縁あって出合った高千穂神楽を現代の都市で生活する人たちに知ってほしいと思った。シンプルにかっこいいと感じられる同神楽を、現代音楽とのコラボレーションによって神楽の新しい扉を開いてみたいとも思い開催することにした」と話す。
当日は、高千穂神楽岩戸地区神楽保存会のメンバーが、三十三番の山場である4つの舞「手力雄(タヂカラオ)」「鈿女(ウズメ)」「戸取(トトリ)」「舞開(マイヒラキ)」を、ピアノと歌を交えて披露する。ピアノはKurasikaのAsuさん、歌は行川さをりさんが担当する。
森村さんは「神楽×ピアノ×歌という舞と音楽の融合が、神話の世界へといざなう。東京の真ん中に位置する高台に鎮まる日枝神社の神殿舞台で、中秋の美しい月夜を集う方々と共に楽しむひとときとなれば」と話す。「天候が良好の際は当日券も販売する」とも。
19時30分開演。チケットは、大人=3,800円、子ども=1,800円。雨天決行、荒天中止。当日券を販売する場合は先着順。南神門で17時30分から販売。問い合わせは「ちんじゅの森事務局」(TEL 03-6877-0425、平日10時~17時)まで。