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赤坂の「虎屋 赤坂ギャラリー」でパネル展 テーマは「形物御菓子見本帖」

会場に展示する押物製の「花競」など

会場に展示する押物製の「花競」など

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 パネル展「『形物御菓子見本帖(かたものおかしみほんちょう)』と四季の植物意匠」が現在、赤坂の老舗和菓子店「とらや 赤坂店」(港区赤坂4、TEL 03-3408-2331)地下1階の「虎屋 赤坂ギャラリー」で行われている。

会場全体の様子

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 菓子見本帳は、菓子の絵図と菓銘を記したデザイン帳のようなもので、現在の商品カタログに当たり、菓子の意匠を現在に伝える貴重な史料として保管されている。形物(型物)は、基本的に木型を使って打ち出す上白糖に寒梅粉・でんぷんなどを混ぜ押し固め乾燥させた菓子の「押物製」や、あんに小麦粉などを混ぜてもみ込んだ生地の菓子をいう。

 同展では、とらやが所蔵する菓子見本帳のうち大正時代の「形物御菓子見本帖」に描かれた菓子から四季の植物の意匠を選び、27点の画像をパネルとして展示するほか、一部の絵と連動させた押物製の菓子や木型も併せて展示する。

 会場の一角には、とらやのロゴや今年の干支(えと)にちなんだウサギの絵と共に撮影できるミラーを設置する。入り口付近には1月15日まで同店のガラス窓に飾っていた卯(う)年にちなんだ干支たこ「兎(うさぎ)の江戸凧(だこ)」と同じ絵柄の飾りを1月31日まで展示する。絵柄は、能の演目「竹生島」に出てくる「兎も波を奔(はし)る」というシーンを描いたものだという。

 とらや広報担当者の小谷由香里さんは「大きく華やかな意匠の押物は、詩歌に詠まれる植物や、吉祥模様、謡曲にちなんだ物が多く、古典との関わりが深いのが特徴。大ぶりな物は、かつて冠婚葬祭などのさまざまな行事に使われてきたが、現在は祝いの席の贈り物などに使ってもらっている。普段目にする機会が少ない菓子なので、今回の展示で見てもらいたい」と話す。

 展示時間は9時30分~18時。2月6日は休館。入場無料。2月28日まで。

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