![要予約の「嘉祥菓子7ヶ盛」](https://images.keizai.biz/akasaka_keizai/headline/1622641451_photo.jpg)
「和菓子の日」にちなんだ商品を6月10日、赤坂の老舗和菓子店「とらや 赤坂店」(港区赤坂4、TEL 03-3408-2331)が期間限定で販売を始める。
嘉祥の行事で江戸城大広間に並べられた菓子の一つを再現した「嘉祥蒸羊羹」
「和菓子の日」は、1979(昭和54)年に全国和菓子協会が制定した日。ルーツはかつて、6月16日に菓子を食べ厄よけと招福を願った「嘉祥(かじょう)」という行事にある。江戸時代には宮中や幕府でも重要な儀式とされた。特に幕府では江戸城の大広間に2万個を超える菓子を並べ、将軍が大名・旗本へ下賜したこともあったとされる。
今回販売するラインアップは4種類。要予約の「嘉祥菓子7ヶ盛」(3,240円)は、江戸時代末期に同店が御所に納めていた菓子を基に作った商品で、ういろう製の「桔梗(ききょう)餅」、焼き物製の「味噌(みそ)松風」など7種類の和菓子を土器(かわらけ)に盛って販売する。6月16日は数量限定で店頭での販売も行う。
「嘉祥蒸羊羹(ようかん)」は、嘉祥の行事で江戸城大広間に並べられた菓子の一つを再現した商品。夏負けを防ぐ効果があるとされる黒砂糖を加えて仕上げたもっちりとした食感と小豆の粒感が感じられる小倉の蒸しようかん。
ほか、練り切りの「はね鯛(紅・白)」や、「なりひさご」「御目出糖」といった縁起の良い3種類の菓子を詰め合わせた「福こばこ」(以上2,160円)。黄色の薯蕷(じょうよ)まんじゅう、紅色の新まん、茶色の利休まんを詰めた「嘉祥饅頭(まんじゅう)3個入」(1,296円)も用意する。
とらや広報担当のオラナンさんは「新型コロナウイルス感染拡大により落ち着かない日々が続いているが、このような状況であるからこそ、厄をよけ、福が来ることを願って和菓子を召し上がっていただきたい」と話す。
「嘉祥菓子7ヶ盛」の予約は6月12日まで。受け渡しは6月14日~16日。「嘉祥蒸羊羹」「福こばこ」「嘉祥饅頭3個入」は6月16日までの販売を予定するが、準備数に達し次第終了。