赤坂に10月1日、完全無農薬の水耕栽培プラント「KAISEIファーム」(港区赤坂2)がオープンした。運営は「開盛」(同区)。
「障がい者も働ける環境で、完全無農薬・安全安心な野菜の栽培」をコンセプトに掲げた同施設。野菜を供給すると同時に障がい者の就労支援を目指して、就労継続支援B型事業所向けに「完全密閉型水耕栽培施設」を展開している。すべての障がい者が安心安全で働ける職場を目指し、全国に10カ所以上ある同施設の利用者の定着率は99%を維持しているという。栽培した野菜は11月に販売予定。
施設内の温度は21度~23度、湿度は70%~80%に保ち、利用者の快適な作業環境にも力を入れる。季節や需給バランスを考慮して計画的に生産、月に2回作物を収穫することにより、高単価な無農薬の葉物野菜を安定的に供給できるため、利用者の工賃向上にもつながるという。作業内容は、播種(はしゅ)、育苗(いくびょう)、定植作業や施設内の環境管理、野菜の収穫、梱包(こんぽう)作業などまで一貫して行う。
執行役員の森弘吉さんは「ジョン・F・ケネディの『すべての障がい者を納税者に』というモットーに共感し、障がい者の方が生産した野菜を販売することで雇用の増加と工賃向上を推進している。港区産の完全無農薬で新鮮な野菜を届けたい」と話す。