赤坂のソフトウエア企業「テクノスター」が国産CAEソフト新製品販売へ

テクノスター本社と立石社長

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 CAE(シミュレーション)ソフトの開発などを手掛ける「テクノスター」(港区赤坂7)が3月1日、新製品「Jupiter-Pre,Post」の販売を始める。

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 2002年に設立し2006年にはCAE汎用(はんよう)ソフトウエア「TSVシリーズ」を開発した同社。業界が外資系中心の中、同社は「国産自社開発」のメーカーで、日本の企業のさまざまなニーズに沿った開発やカスタマイズを得意としているのが特徴という。

 取引先はマツダ、トヨタなどの自動車メーカーや造船メーカーが多く、さまざまな構造物の3D・CADデータから、耐久性や動かした時にどうなるかなどをコンピューター上でシミュレーションし数値計算するソフトを開発している。

 2006年に開発した「TSVシリーズ」は、「CAEモデリングに関する個々の技術はトップレベルまで磨かれたが、製品パッケージとしての成熟が不足していた」と同社社長の立石さん。2011年ほどから根元見直しを始め、「堅牢でハイパフォーマンス、使いやすいプラットホーム」「全てのユーザーがスムーズな操作で実践的なCAEをすぐに使える環境」を目指し開発を進めてきたという。

 新製品の「Jupiter-Pre,Post」は、「堅牢」「オープン」「大規模」「わかりやすい」の4つが開発キーワード。

 「堅牢」では、クラッシュしても、データを失わないように処理することに力を入れているといい、「わかりやすい」は、ユーザーインターフェースに、ユーザーが使い慣れている「エクセル」「パワーポイント」のWindowsリボンを採用。操作を間違えてもすぐに復帰できるよう「Undo(操作の取り消し)、Redo(やり直し)」を無制限にしているほか、ユーザーインターフェースの言語は日本語、英語、中国語などに切り替え可能となっている。

 「オープン」では、ユーザーが作業自動化の機能をマクロなどを組み簡単にできるようにしており、「大規模」では、ソフトが1億節点を超えるメッシュモデル作成の実績を持ち、CADのアセンブリ構造をそのまま引き継ぎ、1000個を超える多パーツモデルもスムーズに処理できるようにしている。

 副社長の武井さんは今後について、「現状、自動車や造船分野ではかなりのユーザー数を展開している。これからはもっと幅広くユーザー数広げていくことを考えており、大学関係や代理店など、ライセンスを拡大していくことも視野に入れている。クラウドの形で大きなサービスの中に私たちのサービスを使えるような展開も考えており、この製品は十分対応できると自負している」と意気込む。

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