国立劇場に併設する「国立劇場伝統芸能情報館」(千代田区隼町4)が現在、企画展示「歌舞伎入門ー妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)の世界ー」を開催している。
歌舞伎の演目「妹背山婦女庭訓」を取り上げ、舞台写真や錦絵などの資料をはじめ、衣装・小道具などの展示を通し歌舞伎ならではの独自な用語や約束事について、分かりやすく紹介する。
会場では、1871(明治4)年9月に市村座で開演した芝居の模様を浮世絵師の豊原国周(とよはらくにちか)が描いた芝居絵「妹背山婦女庭訓・吉野川の場」をはじめ、「萌葱(もえぎ)ちりめん十六むさし振袖着付」というお三輪(みわ)の衣装や、1905(明治38)年3月29日の「歌舞伎座・絵本番付」など約70点を展示する。
「今回の展示は、実際に舞台で使用している小道具や、金の刺しゅうが見事な衣装が間近でご覧いただける貴重な機会。初めての方でも歌舞伎について楽しめる内容となっている」と同館担当者。「伝統芸能に興味はあっても接する機会がなかったという方など、多くの方に足を運んでいただきたい」とも。
展示時間は10時~18時(第3水曜日は20時まで)。入場無料。9月23日まで。