赤坂BLITZ(港区赤坂5)で4月26日、ロックバンドの美女♂men Z(びじょメンゼット)によるツアー「やっくん追悼ライブ~Restart~」の最終公演が行われた。
昨年2013年10月5日、イベント出演のための移動中に交通事故により亡くなった、お笑いタレントの桜塚やっくん(本名:齋藤恭央さん)がボーカルとして活動していた同バンド。会場となった赤坂BLITZは、やっくんがライブを開催した中で最も大きな会場だったことから、ツアーファイナルの場所に選ばれたという。
会場内には、遺族の意向もあり、この日限定でやっくんの「メモリアルブース」を無料で公開。やっくんの持ちネタ「スケバン恐子」の衣装をはじめ、同バンドで着用した衣装や活動写真を展示したほか、やっくんへのメッセージカードや、来場客が献花できる献花台も用意し、多くのファンが訪れた。
鹿児島から来たというファンの女性は「やっくんの優しくて温かい人柄が大好き」「今は、ありがとうの言葉しか出ない」「もう一度会って抱きしめてほしい」と涙ながらに語った。
この日、会場に来ていたやっくんの実兄である齋藤浩尉さんは「この追悼ライブを企画してくれたメンバーと応援してくださるファンの方々には心から感謝している。今日を一つの区切りとして気持ちの整理をしていただければ。これからは恭央が残したバンドを応援していってほしい」と話した。
やっくんのファンとも交流が深い齋藤さん。「あいつが亡くなった翌日にファンの方々が家に来てくださり、『もし良かったら遺影に使ってください』と言って写真を持ってきてくれた。遺影の写真はファンの方から頂いた事故前日の写真。すごくいい写真で、本当にファンの方々には感謝している」と振り返る。
齋藤さんは最後に、「恭央にメッセージを贈るとしたら、『これだけ多くの人に見送ってもらえて、幸せだったな』って言ってやりたいですね」と天国のやっくんにメッセージを贈った。