国立国会図書館(千代田区永田町1、TEL 03-3581-2331)東京本館の「国立国会図書館ギャラリー」で現在、「初春の梅」をテーマにした展示が行われている。
東京本館の新館と本館の間に位置する同ギャラリー。季節やユーザーに関心を持ってもらえそうな話題などをテーマに、10~20点ほどの資料を「ギャラリー展示」として企画。テーマごとに1~2カ月の短い展示期間で行う。
同館展示担当者は「正月からは暦の上で春となるため、初春らしい明るく華やかな展示を、と思い企画した」と話す。
今回の展示では、初春に愛(め)でられる梅の花や香りにまつわる資料を中心に紹介する。会場では、シーボルトの著作「日本植物誌」と岩崎常正の著作「本草図譜 巻61」の複製本や、1899(明治32)年に刊行された小川安村の著作「梅譜」のオリジナルなどを展示。プロジェクターでは梅の画譜を中心に、いろいろな資料画像も投影している。
このほか、江戸時代の梅の名所として知られていた「亀戸梅屋敷」を描いた「東都名所 亀戸梅屋舗ノ図」「東都名所 亀戸梅屋舗全図」、竜が地を這(は)うような見事な枝ぶりだったことから、徳川光圀が名付けたと伝えられる「臥龍梅(がりゅうばい)」と呼ばれる名物木を描いた「東京梅屋敷臥竜梅」などの複製を展示する。
担当者は「今ではすっかり都会になってしまった場所に、かつて広がっていた梅林についても紹介している。展示を通して、一足早く春の訪れを感じてほしい」と来館を呼びかける。
開館時間は9時30分~19時(土曜は17時まで)。日曜と2月11日は休館。入館は満18歳以上で、利用者登録が必要。2月18日まで。