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赤坂のトルコ料理店、「がんばれ、日本」Tシャツで接客-帰国せず営業続ける

トルコ料理レストラン「赤坂アセナ」。震災後の現状は「厳しい」という

トルコ料理レストラン「赤坂アセナ」。震災後の現状は「厳しい」という

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 溜池山王駅近くのトルコ料理レストラン「赤坂アセナ」(港区赤坂2、TEL 03-6230-2239)が、東日本大震災の復興支援に向け動き出した。

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 オーナーのトラン・レベントさんと綾子さん夫婦で経営する同店は、ケバブやトルコの家庭料理などを提供する。毎週金曜夜にはベリーダンスショーの開催も行っていた。

 しかし、震災後はベリーダンスショーを中止。通常の食事や貸し切りなどのパーティー含めディナーの予約がほぼすべてキャンセルになるなど営業にも支障が出ている。普段であれば満席になるランチタイムも、現在は通常の半分以下の集客数にまで落ち込んでいるという。

 「地震当日の夜は帰宅困難者であふれたが、それ以後はほとんどお客さまがいらっしゃらない状況」と綾子さん。「『私自身、家族やスタッフには前向きに頑張ろうといいながら、店の現状を思うとつい心が折れそうになる。このまま売り上げの見通しが立たない状態が続けば持ちこたえられるかどうか」とも。

 今回の震災を受け、早々に帰国を決めた外国人も多い。「トルコ人の夫のレベントにも、家族や親族から安否を気遣う電話が連日かかってきている。家族全員でトルコに避難するように言われているが、今、日本から離れて店から逃げても何にもならない。飲食店として何ができるかを考えた時、やはりみんなを元気にする場所であるべきだと思う。人と人が出会って、おいしいご飯を食べたり飲んだりすることは、とても大切なこと。今はとても苦しいが、私たち飲食店にできる役割は大きいはず」(綾子さん)。

 少しでも集客につながるようにと、期間限定で「ケバブ」(500円)の販売も開始した。店内には募金箱を設置、集まった義援金は現地で活動しているNPO法人に寄付する。今月末からは、「がんばれ、日本」Tシャツを着用し接客する。

 営業時間は11時30分~14時、18時~23時(土曜はディナーのみ)。日曜・祝日定休。

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