グランドプリンスホテル赤坂(千代田区紀尾井町1)で5月19日、「長野の酒メッセin東京2010」が開催された。
同イベントは今回で7回目。毎回、長野県内の蔵元が集まり、日本酒の試飲や展示が行われている。初期のころは1,000人にも及ばなかった来場者数も、今年は約1,800人が参加し、年々定着してきているという。「『赤プリ』という知名度あるこの場所から、長野のお酒の良さを発信していきたいと始めた。お酒の味が舌に残るような、ここでしか飲めないものを毎回出品している」と長野県酒造組合の事務局長・中村道夫さん。会場でミニ講演会を行った長野女子短期大学の馬場茂教授は、「お酒は酔えれば何でもいいというのではもったいない。自分の口にピッタリのものが必ずある。それを探していくことが魅力の一つ」とアピールした。
長野県酒造組合に加盟する約90の蔵元のうち、今年は57社が参加。500種類以上の日本酒が並んだ。昨年デンマークのコペンハーゲンで開催された五輪招致委員会総会で、石原都知事がIOCの関係者に振る舞い話題となった「大雪渓」を造る大雪渓酒蔵も参加。「96パーセントが県内での販売なので、県外の方に飲んでいただけるのをうれしく思う。日本酒は大抵の料理に合う懐が深い酒。現在では、美肌効果や健康面など良い部分がクローズアップされることも多く、若い女性にも人気が出ている」と同社の薄井惠梨力さん。
一般客として会場に訪れた宮川好子さん(58)、伊藤せい子さん(56)は「長野県の友達に誘われて初めて参加したが、いろいろなお酒を飲めて大満足。各県でも同じようなイベントがあれば参加したい」(宮川さん)、「日本酒は昔から好き。和服で来場したら500円引きなのもうれしかった。着物を着てお酒を飲む機会も増えていけば」と話した。