とらや(港区赤坂4、TEL 03-3408-4121)は6月16日の「和菓子の日」にちなみ、期間限定の和菓子を販売する。
「和菓子の日」のルーツは平安時代の仁明天皇の時代にさかのぼる。疫病の流行を防ぐため、招福や厄除けとして菓子を神に供えたのが由来。このお菓子が主役の儀式が、当時の元号にちなみ「嘉祥(かじょう)」と呼ばれるようになったと言われている。
「毎年6月16日に行われるようになったのは室町時代のこと。『嘉祥』が普及し始めた江戸時代には重要な行事の一つとして位置付けられ、江戸城では将軍から大名や旗本へ饅頭などの菓子が与えられた」と広報担当者。その後、この習慣は一時途絶えたものの、1979年に全国和菓子協会により「和菓子の日」として復活した。
同店が「和菓子の日」に備え販売するのは、縁起の良いお菓子「福こばこ」(1,680円)、嘉定通宝の朱印を押した「嘉祥饅頭」(3個入り=998円)、黒砂糖の風味を持つ嘉祥蒸羊羹(2,100円)、江戸時代末期、同店が御所に納めていたものを原形に作った嘉祥菓子(2,447円=要予約)の4品。「小豆は赤い色が邪気を祓うとも言われている。和菓子の日にちなみ、厄除けや招福を願い、ぜひ和菓子を召し上がっていただきたい」(同広報)
営業時間は、平日=8時30分~20時、土曜・日曜・祝日=18時。期間限定和菓子の販売は16日まで。嘉祥菓子のみ事前の予約が必要。