赤坂のベーカリー「NYCB」(港区赤坂6、TEL 03-3505-3456)が9月4日、閉店した。
2010年10月にオープンした同店。店名の「NYCB」は「ニューヨークシティベーカリー」の略で、同店オーナーのニューヨーク好きが高じて付けられた。3坪ほどの店内にはニューヨークの街並みの絵を飾っていた。
扱っていたパンの種類は全部で約80種類。ショーケースの中には常時15種類ほどのパンを日替わりで並べた。フランス産の最高級バターと呼ばれている「aoc発酵バター」を使用した「クロワッサン」(180円)は特に人気だったという。赤坂に勤務する30代男性は「あのクロワッサンが食べられないと思うと寂しい」と閉店を惜しんだ。
同店の田中元樹さんは約4年前に店長に就任。「はじめて自分で持った店だったので愛着がある。赤坂の街の人にもとても良くしてもらったので寂しい気持ちでいっぱい」と話す。
閉店理由は、持病の悪化による手術が決まったことだという。「回復すればすぐにでも戻ってきて赤坂でまた店をやりたい。早ければ2~3カ月で戻ってくる」と田中さん。「赤坂近辺で働いていた人はもちろん、外国人観光客の方にも多く来店いただいた。たくさんの人に感謝の気持ちを伝えたい」とも。