ベルビー赤坂に和雑貨店「JIZAING」-伝統工芸品を若い人向けに展開

ジザインがベルビー赤坂に出店した和雑貨店「JIZAING」の外観。

ジザインがベルビー赤坂に出店した和雑貨店「JIZAING」の外観。

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 伝統工芸品を使用したオリジナル商品の企画・販売を行うジザイン(港区赤坂5)は4月6日、ベルビー赤坂(赤坂3)の2階に同社ブランドの和雑貨店「JIZAING」(TEL 03-3588-5125)をオープンした。

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 同社は古くからある日本の伝統工芸品で、なかなか若い人たち受け入れないものを若者向けに商品開発する企業。伝統工芸品を作る職人や企業に商品企画の提案を行い、ソフトを提供する。鹿革を使用した伝統工芸品「印傳(いんでん)」の商品開発したのが始まりで、高齢者からの支持だけでは技術が廃れてしまう可能性があった「印傳」を若い人たちにも使ってもらえるように新しい商品開発を行った。

 「印傳」とは、鹿革に漆や顔料で柄付けを施した革工芸品。その歴史は奈良時代までさかのぼることができ、同社が商品開発を行なった「甲州印傳」は国の伝統工芸品にも指定されている。鹿革を使用しているため、独特なしなやかさと軽さ、丈夫さを兼ね備えており、戦国時代には武将の兜(かぶと)や甲冑(かっちゅう)の装飾として使用されていた。漆や顔料で「七宝」「亀甲」「子桜」など昔からある和柄の柄付けを行う。

 同社はそうした印傳の良さを若い人たちにも伝わるように、図柄などをアレンジし商品を開発。ヴィトンのモノグラムももともとは日本古来の図柄の影響を受けており、欧米の服飾で使用されるエナメル素材も漆を真似して使用されるようになったという説があり、そうしたさまざまな文化を組み合わせて商品をデザイン。エナメル素材と漆で柄付けを行うなど、商品にストーリーを持たせて開発を行う。

 これまで、「エキュート立川」(立川市)で印傳のアンテナショップとして展開する「JIZAING×INDEN」で同商品を販売。ベルビー赤坂に出店した店舗は同社がプロデュースする初の店舗で、同社が手掛けた「印傳」のほか、新しく商品開発を行うブランド「雪花」の商品なども扱い、和テイストの雑貨を販売するセレクトショップとして展開する。周辺に外国人観光客が多く滞在するホテルが集積しているのも赤坂出店の理由の一つだという。

 商品の価格帯は4,000円~5,000円程度。印傳をベースにした財布やバッグ、カードケース、ストラップなどを販売。ドコモとコラボレーションし開発した「ドコモダケ」柄の印傳商品も用意する。「雪花」ブランドの商品は、和テイストのガーゼストールを中心に陶器類や時計などさまざまな雑貨を展開する。メーンターゲットは30~40代の女性。

 「日本の革製品ブランドでグローバルブランドになっているものは少ない。現在、ニューヨークなどでも販売しており、海外に進出し国内外に日本の文化の良さを発信していきたい」と同社担当者。

 営業時間は、平日=11時~21時、土曜・日曜・祝日=11時~20時30分。

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