赤坂の氷川神社(港区赤坂6)で9月16日~18日、「赤坂氷川祭」が開催され、100年ぶりに「神武天皇山車」の巡行が行われる。
歴代3台目となる同車は、浅草三社祭の神輿も手掛ける太鼓神輿職人の宮本卯之助商店が制作。山車に飾られた「神武天皇」の人形は、明治前半に古川長延が手掛け、大正時代に村田正親と山本鉄之が修理したもの。
「山車飾り幕も、これほどの刺繍は現在では再現できない立派なもので、奇跡的にほぼ完全な状態で残されている」と同神社禰宜(ねぎ)の惠川義浩さん。「上幕は鳳凰、下幕はその鳳凰が止まる木として神聖視され、皇室の御紋である桐が全て金糸で刺繍され『大正四年四月』という文字が刻み込まれている。大正天皇即位を祝して制作されたものでは」とも。
9月7日に行われた納車式では、納車式神事を斎行し、山車制作の御礼、運行の安全、地域のシンボルとなることを祈願した。
同祭では「神武天皇」「頼義」「頼朝」の3台の氷川山車が展示・巡行。18日の神輿と山車の連合巡行は計3000名の神輿担ぎ手及び山車曳き手が780メートルに及ぶ隊列を組み、赤坂サカス、東京ミッドタウンなどの順路を練り歩く。
「このような時代だからこそ、祭礼を通じて地域間の横の繋がりの重要性を再認識してもらいたい。地域の住民、地域企業、地域に関わる人、より多くの人に参加して頂ければ。そこで、地域の元気が復活すると確信している」と惠川さん。「その元気な赤坂を見に、他地域の見物客に集まって貰いたい。夜は境内で盆踊り・露店が開催され、地域柄多くの外国人も参加する。そこではより一層の賑わいを見せるでしょう」とも。
赤坂氷川祭の詳細に関して、詳細は氷川神社のホームページで確認できる。