
プロの能楽師による能楽講座「はじめての能楽」が8月・9月、赤坂区民センター(港区赤坂4、TEL 03-5413-2711)で開催される。
講師を務めるシテ方金春流能楽師の柏崎真由子さん(提供=赤坂区民センター)
今回で6回目となる同講座。同施設の本年度技能育成講座の一環で開講する。今年は「羽衣」の謡(うたい)と舞が体験できる初心者向けの講座として開く。
同施設の川股江津子さんは「日本の伝統文化である能楽の世界を、幅広い世代の方に体験を通して知っていただきたいという思いで企画した。『羽衣』は、日本各地で伝承されている羽衣伝説を元にした曲。能を知らずとも羽衣伝説を知っている方は多いのではと思い選曲した。ユネスコの世界文化遺産に登録された三保松原を舞台に、主人公の天人が地上世界を賛美する純真な曲」と話す。
講座は全5回で構成。謡は、腹から大きな声を出すことから始め、「謡本」を元に講師の見本を聴きながら繰り返し耳になじませる。舞は、姿勢を美しく保つ「構え」、すり足といった基本から入り、徐々に「羽衣」の型を体験する。
講師はシテ方金春流能楽師の柏崎真由子さんが務める。柏崎さんはこれまでに「乱」「石橋」「道成寺」を披演。舞台の傍ら、謡や舞の指導や講座を開き能の普及活動も行っているという。
川股さんは「プロの能楽師から直接学ぶことができる。講師が女性なので、能楽を学ぶのに敷居が高いと思っている方も気軽に参加してほしい。講座の途中でも、いつでも質問でき、それをきっかけに能楽のおしゃべりが始まるなど、気さくな講師の人柄があふれる講座となっている」と話す。
開講日は8月16日・23日・30日、9月6日・13日。開講時間は10時~11時30分(最終日は12時まで)。現在、受講者を募集している。対象は中学生以上で、定員は20人。港区在住・在勤・在学の未経験者が優先で、応募多数の際は抽選。受講料は5,000円。申し込みは8月2日まで。