
国立国会図書館(千代田区永田町1、TEL 03-3581-2331)が「納本制度」を多くの人に知ってもらうことを目的に、5月25日の「納本制度の日」にちなんで例年SNSを通じてアピールを行っている。
1948(昭和23)年5月18日に発送された納本の依頼状(出典=国立国会図書館)
「納本制度」とは、国内で刊行された出版物を国立国会図書館に納めることを発行者に義務づける制度。
納本は、同館が1948(昭和23)年5月18日に6000通に及ぶ納本の依頼状を出版社・団体などに発送。同月25日に受付を開始。2008(平成20)年、納本制度60周年を記念し、納本受付開始日を「納本制度の日」と同館が定めた。
同館では納本制度により網羅的に収集した国内出版物を記録する書誌の速報として、1948(昭和23)年9月に「納本月報」を創刊。その後、「国内出版物目録」「納本週報」「日本全国書誌.週刊版」「日本全国書誌」と改題、2007(平成19年)年6月に終刊した。2002(平成14)年4月から提供していたホームページ版も2011(平成23)年11月で提供を終えた。現在では、全国書誌データとして標準的な書誌情報を作成・提供する「国立国会図書館サーチ」で検索することができる。同館では今年も、「納本制度の日」を広く知ってもらうため、SNSで広報活動を行う。
同館担当者は「当館に納本された出版物は、現在と未来の多くの読者のために、国民共有の文化的資産として永く保存される。納本制度への理解と協力をお願いできれば」と話す。
開館時間は9時30分~19時(土曜は17時まで)。日曜・祝日・第3水曜休館。入館は満18歳以上で、利用者登録が必要。