
国立国会図書館(千代田区永田町1、TEL 03-3581-2331)東京本館の「国立国会図書館ギャラリー」で4月17日、「国内旅行案内書の世界~明治から昭和前期まで~」をテーマにした展示が始まった。
東京本館の新館と本館の間に位置する同ギャラリー。季節やユーザーに関心を持ってもらえそうな話題などをテーマに、20~30点ほどの資料を「ギャラリー展示」として企画。テーマごとに1~2カ月の短い展示期間で行っている。
同館展示担当者は「多くの人が旅行に出かけるゴールデンウイークに合わせて、今も昔も旅行に役立つ情報を届けてきた国内旅行案内書(ガイドブック)の歴史を知ってほしいと思い企画した」と話す。
会場では明治時代の「京都名所案内図会」や、1921(大正10)年に「鉄道省」が発行した「鉄道旅行案内」、1938(昭和13)年にジャパン・ツーリスト・ビューローが発行した「北陸・高山線地方」をテーマにした「ツーリスト案内叢書(そうしょ)第12輯(しゅう)」、1949(昭和24)年3月に「日本交通公社」が発行した「上信越及佐渡地方」をテーマにした「旅行叢書第14週集」などの現物を展示する。
このほか、壁面のパネル展示では、1924(大正13)年に鉄道開業50周年を記念して同省が発行した「鉄道旅行案内」に掲載された、「東京駅」「厳島神社」「松島」などの鳥瞰(ちょうかん)図の複製を見ることができる。
担当者は「明治から昭和の初めまで、人々が旅のお伴に持ち歩いた旅行ガイドブックのリアルなサイズ感を体感できる。文字は少し細かいが、旅程やそれに掛かる費用、交通機関といった実用的な情報から当時の旅行を想像することができるので楽しんでほしい」と来館を呼びかける。
開館時間は9時30分~19時(土曜は17時まで)。日曜と4月29日、5月3日・5日・6日は休館。入館は満18歳以上で、利用者登録が必要。5月20日まで。