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赤坂の老舗うどん店「澤乃井」が閉店へ 著名人も来店、34年の歴史に幕

店主の田辺勤士さん

店主の田辺勤士さん

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 赤坂の老舗うどん店「澤乃井」(港区赤坂3、TEL 03-3582-2080)が今年3月、閉店することとなった。

看板メニューの「梅豚うどん」(890円)

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 1983年に、当時社長だった故・高見澤政幸さんがオープンした同店。高見澤さんはオープン以前、宮崎県にあるうどん店「重乃井」で修行し、渋谷に店を開店。高見澤さんの「澤」と重乃井の「乃井」から店名をとった。現店長の田辺勤士さんは従業員としてその店に入った。

 その3年後、赤坂店は2号店としてオープン。柔らかくもちもちした食感が特徴の「宮崎うどん」をベースにした釜あげうどんを看板メニューに、夜は居酒屋メニューも提供した。

 赤坂に勤務するサラリーマンから著名人まで、多くの客に愛されてきたという同店。田辺さんは、「現都知事の小池百合子さんや女優の黒木瞳さん、声優の水樹奈々さんを見かけたことがある。また、赤坂にオフィスがあるサントリーの営業マンが『サントリーの第4会議室』として利用していた。当時まだ新人だった人が出世する姿を目の当たりにできたことは本当にうれしかった」と振り返る。

 今回の閉店は、建物の老朽化による取り壊しによるもの。常連客からの惜しむ声も多く、4月中のオープンを目指して赤坂で物件を探しているという。

 「この34年、とにかくうどん一本にこだわって営業してきた。うどんはブームではなく文化だと思う。一時の流行り廃れではなく、日々コツコツとメニューの研究を続け、お客さまに愛されたからこそ、ここまで長く営業することができた。現在の店舗はなくなってしまうが、この場所を懐かしむ意味でも昔訪れた方にもこの機会に再び足を運んでほしい」と田辺さんは話した。

 営業時間は、11時~翌3時。日曜定休。最終営業日は3月17日。

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