赤坂のデザインオフィスnendo(ネンド、港区赤坂7、TEL 03-5414-3470)が2月5日、投資会社のミュージックセキュリティーズ(千代田区)と共同で新たにクラウドファンディングサービス「finan=sense.(ファイナンセンス)」を創設した。
ロッテのガム「ACUO」のパッケージなどで知られるデザイナーの佐藤オオキさんが代表を務める同デザインオフィス。これまで数々のデザイン賞を受賞した経歴のある佐藤さんは、ニューズウィーク誌の「世界が尊敬する日本人100人」にも選出されている。
今回サービスを開始した同クラウドファンディングは、主に地方の中小企業を対象に、資金調達に加え、商品開発やブランディングといったデザインの2つの面からサポートするというもの。デザイン面を同デザインオフィスが、資金調達面をマイクロ投資プラットフォームの「セキュリテ」を運営しているミュージックセキュリティーズが手掛ける。
「当クラウドファンディングでは、単に資金調達だけではなく、商品やサービスの実現化やファンのコミュニティづくりなど多岐にわたって私たちがサポートをすることが強み。海外進出のための流通やPRなど、できることはなんでもサポートしたい」と佐藤さんは他のサービスとの違いを説明する。
ミュージックセキュリティーズ代表の小松真実さんも「地方の事業者の中には『商品を売りたいが、パッケージや売り方をどうすればいいのかわからない』という悩みを抱えている会社が少なくない。今、地域の活性化にはデザインの力が必要だからこそ、本サービスは地域の事業者の夢を実現できる存在になると思う。当社は、投資家を集めたり、そこから販路開拓につなげたりと、ファイナンスの面で尽力したい」と意気込む。
サービスのリリースと同時にファンド募集を開始した北海道釧路市の洋菓子製造販売会社・フランダースの新作スイーツは募集翌日には最大募集金額を達成した。現在は愛知県豊橋市のろ過用メッシュフィルターの製造加工販売会社・くればぁが高性能マスクの開発のためファンドを募集中。今後は月間5~10社ほどのファンドを集めることを目標に掲げる。