3万個の「エコ積み木」でアンコール・ワット遺跡を再現-上智大学のイベントで

3万個の積み木で作られたアンコール・ワット遺跡の模型。

3万個の積み木で作られたアンコール・ワット遺跡の模型。

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 上智大学(千代田区紀尾井町7)で5月30日、「3万個の積み木でアンコール・ワットの秘密を体験しよう」が開催された。

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 毎年5月の最終日曜に行われている「オールソフィアンの集い」(All Sophians' Festival=ASF)のイベントの一環として行われたもの。

 アンコール・ワット遺跡は12世紀末に建てられた東南アジア最大のヒンドゥー寺院。広さは東京ドーム15個分にも及ぶ。アンコール・ワットは、石を積み上げただけの「空積み」と呼ばれる建築技法で建設され、石同士を接着剤などで密着させるようなことはされていない。

 同イベントでは中心部にある寺院を幅7メートル、奥行き5メートル、高さ1.7メートルの50分の1の大きさで再現。積み木は相模湖周辺のスギやヒノキの間伐材を利用した「エコ積み木」を使用した。

 「エコのことやアンコール・ワットのことを考えながら大人も子どもも夢中になって積めたのがよかった。小さな積み木から大きなものが完成したことに感激した」とASF2010実行委員会副委員長の冨田八枝子さん。参加した卒業生や子どもたち、地域住民は、3種類の積み木およそ3万個を組み合わせ、11時から5時間をかけてカンボジア・アンコールワット遺跡の模型を完成させた。

 遺跡の保存修復や人材育成を重要な国際貢献活動と位置付けている同大学。上智大学アンコール遺跡国際調査団の団長で石澤良昭学長は「実際は石を積むが、昔の人も一つひとつ積み上げて完成させてきた過程は同じ。上智大学でこんな再現が出来るのは、まさに奇跡と感じる」と話した。

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