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国立国会図書館のミニ電子展示「本の万華鏡」で「探偵小説の世界」公開

第3話で紹介する1936(昭和11)年8月号の「少年倶楽部」に掲載された江戸川乱歩の「怪人二十面相」の記事

第3話で紹介する1936(昭和11)年8月号の「少年倶楽部」に掲載された江戸川乱歩の「怪人二十面相」の記事

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 国立国会図書館(千代田区永田町1、TEL 03-3581-2331)ウェブサイト内のミニ電子展示「本の万華鏡」で現在、「探偵小説の世界へようこそ」が公開されている。

第1話で紹介する押川春浪の「ホシナ大探偵 険奇探偵小説」の表紙

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 「本の万華鏡」は、2009(平成21)年5月に始まった企画。さまざまなテーマに沿い、同館が所蔵する「資料の世界へと誘う気軽な読み物」を公開している。毎回テーマを決め時間をかけて作り上げるため、年1~2回のペースで新しい展示を発表している。

 今回の展示では、人々を魅了してきた事件等の謎解きを中心とする物語である「探偵小説」に注目。日本における探偵小説の始まりや、日本の探偵小説の歴史上有名な名探偵などに焦点を当て、探偵小説の歴史と魅力を4話仕立てで紹介する。

 同館展示担当者は「事件とその謎解きを中心とする物語は、『推理小説』という呼称が戦後に普及するまで、日本では広く『探偵小説』と呼ばれ、当時から多くの人々に読まれていた。長く読者を魅了し続けてきた探偵小説について、当館の蔵書を紹介しながら『歴史や魅力を振り返りたい、知っていただきたい』と考え、今回のテーマを選んだ」と話す。

 第1話は「日本における探偵小説の始まり」をテーマに紹介。明治時代、日本における探偵小説の定着に大きく貢献した人物である黒岩涙香や明治20年代の探偵小説のブーム、明治時代以降に海外の作品が翻案・翻訳され、探偵小説が多くの人たちに読まれるようになった背景。シャーロック・ホームズが日本風に翻案された「ホシナ大探偵」などについても紹介する。

 第2話は「日本の創作探偵小説のにぎわい」をテーマに紹介。探偵小説が国内で盛んに創作されるようになったこと、江戸川乱歩や横溝正史などの著名な探偵小説家が登場する時代。「探偵小説」から「推理小説」への変化と、その後、推理小説が人気を博していく時期までを中心に紹介する。

 第3話は「名探偵」をテーマに、明智小五郎と少年探偵団、「少年向け探偵もの」の系譜、金田一耕助について作家と名探偵の関係などに焦点を当てる。第4話は「探偵小説を彩るトリックの世界」をテーマに紹介。江戸川乱歩の「類別トリック集成」の分類を参考に、作品を分類ごとに紹介する。

 担当者は「長く読者に愛されてきた探偵小説の世界へ案内する。サイトを楽しんでいただくだけでなく、紹介している作品を読んだり、作品中のトリックの謎解きに挑戦したりと、読書の楽しみが広がるきっかけになれば」と話す。

 終了時期未定。

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