赤坂のサントリーホール(港区赤坂1、TEL 03-3505-1001)が4月14日、デジタルを活用した新ホームページ「デジタルサントリーホール」をインターネット上に開設した。
「デジタルサントリーホール」の「バーチャル バックステージツアー」のスクリーンショット
同ホームページは今年10月に同ホール開館35周年を迎える記念事業の一環として企画。「いつでもどこでも、あなたの日常にサントリーホールを」をテーマに開設した。同ホール広報担当の伊藤雅美さんは「今回企画では、世界中から、距離、時間、そして国境や言語を超えて、当ホールの施設やコンサートを生活の中で身近に体感できることを目指している」と話す。
現在は、期間限定のコンテンツなど5つのラインアップで公開。「オンラインイベント」では、5月31日までの期間限定で「デジタルオープンハウス」を配信する。毎春恒例の無料イベント「オープンハウス~サントリーホールで遊ぼう!」を今年はオンラインに切り替えた。クラシック初心者から愛好家まで、誰でも楽しめるというさまざまなコンサートや体験型プログラムの映像を無料で公開している。
「バーチャル バックステージツアー」は、同ホールの内部を3D映像で見られるコンテンツ。アーティストラウンジや楽屋などの舞台裏をはじめ、大ホールのステージ、オルガンなど好きな場所を選んで360度自由なアングルで隅々まで見学することができる。映像内にある地図上の◎マークをクリックすると、ポイントを案内するレセプショニストの映像が立ち上がり、立ち上がった画面の中でも360度のアングルで見学することができる。
「オンライン配信」は、同ホールの公演を好きな場所で気軽に楽しめる「デジタルサントリーホール配信公演」などの配信情報を紹介する。「タクトボールペン」(900円)などの同ホールオリジナルグッズを中心に音楽をモチーフにした商品などがオンラインで購入できる「オンラインショップ」も開設する。
「アーカイブ」では、2014(平成26)年から同ホールのアーカイブとして撮りためてきたさまざまな動画を「動画ライブラリー」として公開。1986(昭和61)年の開館に始まるコンサート情報やチラシなどが検索できる「公演アーカイブ」や「おすすめコラム」も掲載する。
伊藤さんは「残念ながら緊急事態宣言が再発出され、満場のお客さまをお迎えしてのコンサートは難しい状況が続いている。その中でも、安全・安心に『音楽』を届けていきたいとの思いで『デジタルサントリーホール』の構想が始まった。『デジタルオープンハウス』で特に楽しい映像が大ホールのオーケストラ・コンサートの『指揮してみよう!』の動画。指揮台から見える景色が体感でき、オーケストラを指揮する体験気分も味わえる」とバーチャル来場を呼び掛け、「『ホールの中を自由に楽しんでいる』、『思い出のコンサートをアーカイブで検索しました』などの遠方に住んでいる方の声や思い思いに楽しんでいるといった声が寄せられている」と自信をのぞかせる。