赤坂の老舗和菓子店「とらや」の「とらや 東急プラザ赤坂店」(千代田区永田町2、TEL 03-6457-9784)が現在、ひな祭り向けの和菓子を期間限定で販売している。
ひな祭りにゆかりのある蛤をかたどった「蛤形(はまぐりがた)」
毎年ひな祭り向けの和菓子を販売している同店では、今年もさまざまな商品を用意する。「雛井籠(ひなせいろう)」(1段=1,610円~)は、菓子を詰め合わせた小箱を5段まで重ねることができる商品。小箱は、こし餡(あん)を包んだ薯蕷(じょうよ)まんじゅうの「笑顔饅」、煉切(ねりきり)などの生菓子を3種類詰め合わせた「三種詰合せ」、ツバキ、桃、八重桜をかたどった和三盆糖製の「花干菓子」の3種類から選ぶことができる。広報担当の早瀬寛太さんは「『雛井籠』の箱のデザインは時代とともに移り変わってきたが、現在のものは2001(平成13)から採用しており、当社に現存する1776(安永5)年の同箱を模したものになっている」と話す。
季節のようかん「雛衣(ひなごろも)」(中形=1,944円)は、ひな人形の衣装を5色のようかんで表現したもの。「雛折(ひなおり)」は、煉(ねり)ようかんで左近(さこん)の桜と右近(うこん)の橘(たちばな)をあしらった道明寺羹(かん)を折り箱に入れて販売する。小倉の「夜の梅」と黒砂糖入りの「おもかげ」の小形ようかんをスギ製の台に載せた「雛台」(3,068円)も用意する。薯蕷(じょうよ)まんじゅうの中に白あんを入れ夫婦和合の象徴であるハマグリを模した「蛤形(はまぐりがた)」や、桃の形をした白あん入りの「仙寿(せんじゅ)」(以上486円)といった生菓子も販売する。
早瀬さんは「ひな祭りは、平安時代の宮中で行われた紙などの人形(ひとがた)にけがれを移して水に流す禊(みそぎ)の風習と、人形を使って遊ぶひな遊びが結びついたもの。江戸時代には現在見られるような女児の成長を祝う行事になった。こうしたルーツに思いを馳せながら、季節ならではの華やかな彩りの菓子をお楽しみいただきたい」と話す。
営業時間は10時~19時(土曜・日曜・祝日は17時30分まで)。「雛衣」は一部の店舗を除き、全店で取り扱う。「雛井籠」」「雛折」「雛台」「蛤形」「仙寿」は商品により取扱店が異なる。無くなり次第終了。3月3日まで。