赤坂のTBS放送センター(港区赤坂5)で8日、「ギャラクシー賞入賞作品を聴いて、語り合う会 Vol.18」が開かれ、優秀作品について視聴し、意見交換が行われた。
ギャラクシー賞とは、NPO法人放送批評懇談会(新宿区)が日本の放送文化の質的な向上を願い、優秀番組・個人・団体を顕彰するために、1963年に創設したもの。テレビ、ラジオ、CM、報道活動の四部門に分け、毎年4月1日から翌年3月31日までに放送されたものの中から、受賞作を決めている。
今回は、第51回ギャラクシー賞のラジオ部門で優秀賞を獲得した、『途切れた119番~祐映さんと救急の6分20秒~』(山形放送 2013年5月25日放送)と『赤江珠緒 たまむすび』(TBSラジオ&コミュニケーションズ 2013年4月18日放送)の2番組を視聴。それぞれの番組ディレクターが、同会に参加した大学生やラジオリスナーの前で、制作の裏話を披露した。
前者の作品は、山形大学に通っていた男性が体調不良で119番通報をするも、救急車は出動されず、男性は死亡、遺族が山形市を相手取って民事訴訟となっている事件をテーマとしている。制作した山形放送 報道制作局 報道部のディレクター新野陽祐さんは、最初は同じ題材でテレビのドキュメンタリー番組をつくったが、「119番通報の音声のもつ力をより生かすために、ラジオ番組も制作することにした」と明かした。
後者の番組制作に携わったTBSラジオ&コミュニケーションズのディレクター市川莉紗さんは、企画が成功するまでの過程や会議の様子などを披露し、赤江珠緒さんやピエール瀧さんといった出演者の素顔を語った。
同会は年に1~2回開かれている。主催者の放送批評懇談会会員の一人は、「これからもたくさんの方に参加してもらい、ラジオの魅力について語ることができればいいと思う」と話す。