日本アロマ環境協会(中央区)は12月9日、千代田放送会館(千代田区紀尾井町)で「香りある風景」をイメージして創作するフレグランスのコンテスト「イメージフレグランスコンテスト」の授賞式を開催した。「東京タワー」をテーマに創作された受賞作品5作品が紹介された。
環境省が2001年に「豊かなかおりとその源となる自然や文化・生活を将来に残し伝える」ことを目的に「かおり風景100選」を選定したことを受け、同協会は翌2002年に「かおり風景」をイメージしたフレグランスを募集する同コンテストをスタート。五感で感じる風景を香りで表現するイメージフレグランスを募集し、「香り」を通して、「かおり風景」や周りの環境に対して意識をとどめてもらうことを目的に開催。「同コンテストをきっかけに、『かおりある風景』を再発見してほしい」と同コンテスト担当者。
テーマは毎回、環境省主催の「かおり風景全国フォーラム」の開催地に合わせたものを設定。初年度は開催地・松本の「かおり風景」を、昨年度は開催地・京都に合わせ「源氏物語1000年のかおり」をテーマにイメージフレグランスを募集。今回は環境省主催の「感覚環境のまちづくりシンポジウム」が東京で開催され、東京の象徴とも言える東京タワーが今年完成50周年を迎えることを記念し、「東京タワーとその周辺の風景をイメージするフレグランス」をテーマに募集した結果、139件の応募があった。
同コンテストでは、イメージに合った香りであることに加え、作品名と作品のコメントも審査対象として優秀作品5作品を選定。環境大臣賞には小倉佐幸さん「心の灯(あかり)、東京タワー」、東京タワー賞には米田佳代さんの「オアシティ(オアシス+シティ)」、日本アロマ環境協会賞には大村はるみさんの「孤高のシルエット」、伊藤彩子さんの「Shining Tower」、楢本幸子さんの「凛として」を選び、会場では受賞作品5作品を展示した。
小倉さんの「心の灯(あかり)、東京タワー」は、東京に上京して東京で知った人の暖かさや刺激のある生活など心に残る東京タワーの思い出を、大村はるみさんの「孤高のシルエット」は東京の空に悠然と立つ東京タワーの孤独と隣接する芝公園の様子を、伊藤さんの「Shining Tower」は東京タワーの夜景、展望台から見える夜景をイメージしてフレグランスを調合するなど、東京タワーを多様な角度からとらえた作品が集まった。
「受賞作品は今後を一般の人もご覧になれるよう、さまざまな場所で展示していく予定」(同コンテスト担当者)。