読売広告社(港区赤坂5)の都市生活研究所が2月19日と26日、「マンション契約者600人調査2013」の結果を発表した。
住生活分野における各種調査研究活動を継続的に行っている同所は、震災後の2011年4月~2012年12月に新築分譲マンション契約者らに調査を実施。調査対象は30歳以上の男女600人で、首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)の新築分譲マンションを契約した「契約者本人」もしくは「その配偶者」とした。
購入にあたり「検討した物件数」を聞くと「2~3物件」とした人が最も多く、35.3%。次に「購入した物件のみ」とした人が20.3%だった。これらを合わせると、全体の半数強が3物件以内の検討数となり、3年連続で3物件以内との回答が増加した。
「資料請求した物件数」も「2~3物件」とした人が30.2%と最多で、次に多いのは「資料請求をしていない」(26.7%)。「モデルルームを見学した物件数」も「2~3物件」(36.7%)が最も多く、2位は「1物件のみ」(23.2%)だった。
これらの結果を踏まえ、同所は2012年のマンション購入のキーワードを「決め打ち買い」であると分析した。このことについて、同所の大塚輝久さんは「近年モデルルームでの来場者数は減っているものの“歩留まり率”は落ちていないというケースが目立つという報告が上がっていたが、それを裏付ける結果となった。新築分譲マンションの購入希望者がウェブで情報収集して、大体のスペックを把握し物件数を絞り込んでから具体的な購入行動に移行している実態が浮き彫りになっている。今後もこの傾向はしばらく続きそうだ」と話す。
今回の調査では、湾岸エリア物件を購入した人に別途、どのエリアを検討したか聞いた。「湾岸エリア・湾岸に近い地域のマンションに絞って探していた」という回答が70%を占め、震災を経ても湾岸エリアの住環境や街並みに高い評価が得られていることもわかった。