老舗和菓子店「とらや赤坂本店」(港区赤坂4、TEL 03-3408-4121)本社ビルの外壁で、新年を祝うたこの飾り付けが始まった。
1972(昭和47)年から行われているもので、今年で40年目。「もともとは本物のたこをディスプレーしていたが、もっと大きいものを飾ろうという話になり、今のようなスタイルになった。赤坂の正月の風物詩としてお客さまにも愛されている」と話すのは経営企画部広報課の伊藤郁さん。
3種のたこを設置する予定だが、最も大型のものは昨年リニューアルした「六角だこ」で、高さ5.5メートル、幅4.4メートル、重さが77.5キロある。源頼光の勇ましい姿が描かれた武者絵で、豊川稲荷側のビル側面に飾る。他に来年の干支(えと)である巳(み)を描いた「干支だこ」と「やっこだこ」は赤坂警察署側に設置されている。
いずれも伝統的な江戸だこの絵柄で、まずはたこ職人が紙製の本物のたこを製作。それを基に看板製作を専門とする職人が絵をテント地に描き写し、壁面に取り付けるための大だこに仕上げるという。
たこを鉄骨に取り付け、店舗の屋上からつるしたり、ライトアップ用の照明をつけたりするため、設置には4日間を要する。初回から設営に関わっている広告代理店の担当者は「毎年5月から製作の準備に入る。クレーンは使わずにたこを持ち上げ、飾り付けも手作業。いつも熟練の職人さんに作業をお願いしている」と話す。
夜は23時までライトアップする。元日は深夜0時から4時まで店が深夜営業を行うため、早朝5時まで照明を当てる予定。飾り付けは1月15日まで。