私、大学が大好きなんです!
――ミスソフィアグランプリ、受賞おめでとうございます。もうすぐ2カ月が経とうとしていますが、率直なお気持ちを聞かせてください。
ありがとうございます。当日は全く実感が湧かなかったですね。コンテスト3日後くらいからじわじわと「私、ミスソフィアに選ばれたんだ」と、受賞を素直に喜ぶことができるようになりました。今ではコンテスト当日がずいぶん昔のことのような気がします。活動していた半年間がとても濃い日々で、終わってしまってからはなんだか毎日がとてもゆっくり感じられるんです。けれど、今年のソフィア祭は一生の思い出に残るものになりました。
――4年生の鳥部さんにとっては最後の学園祭でした。
そうなんです。でも、実は私ソフィア祭にこれまで一度も行ったことがなくて。と言うのも、私個人、海外ボランティアなど学外での活動がメーンで特にサークルに入っていたというわけでもなかったんです。なので、学校の行事にしっかりと取り組めたことがなかったのも一つのコンプレックスでした。それを払しょくして後悔のない学生生活を過ごすためにも、何か大学時代に形に残せるものをつくりたかったんです。
――そこで、ミスコンに出場してみようと思ったんですね。
それと私、大学が大好きなんです。上智に入学してから、これまで数えきれないほどの楽しい思い出をつくることができたり、すてきな出会いがたくさんありました。大学4年生になった今、何かしら大学の行事にコミットして、お世話になったみなさんにできることがあるんじゃないかなと思って、応募したという経緯もあります。
普段の私らしさを出していきたいと思った
――候補者に決定してからコンテスト当日まで半年間あったわけですが、今振り返っていかがでしたか?
最初の応募者の中から候補者を選出する面接、あれが一番緊張しましたね。本番よりもドキドキしていたかもしれない(笑) まるで就職面接みたいにスーツを着た実行委員の方がずらっと並んで「志望動機はなんですか?」って質問されるんです。その時に「ミスコン、本気で取り組まないといけないんだ」と身が引き締まりましたね。
――準備期間では各地で開催される行事にも参加されているようでした。
今年はコンテスト当日までの新しい取り組みとして、海岸や街中でのゴミ拾いといった社会貢献活動に積極的に参加したんです。赤坂でもグリーンバードさんに賛同して、早朝ゴミ拾いを行いました。とても気持ち良かったですね。また、その日も含め各所の行事には他大学のコンテスト候補者の方々も一緒に参加することが多かったので、ミスコンにチャレンジしないとできない出会いもたくさんありました。大学は違えど、同じものを目指している仲間と出会えたのは大きな財産になったと思います。
――そういった日々の活動を候補者の皆さんはブログでも発信していましたよね。毎日どのような思いで更新していたんですか?
私、ブログっていうものをこれまでやったことがなかったんです。候補者のPRのツールとしてみんな一斉に始めることになったんですけれど、最初は「何を書いたらいいんだろう?」「私のことなんか書いて、みんな読んでくれるのかな?」と考えてとても不安になりました。それに「どんなことを書けばミスっぽいんだろう?」とも悩んだりしましたね。ただ、やっぱりブログでは普段の私らしさを出していきたいと思ったんです。なので、ひょんな日常の出来事や、本当にささいなこと、今自分が考えていることをただ素直につづるようにしました。
緊張してたの、隠せてました?(笑)
――当日も多くの方が鳥部さんの応援にかけ付けていたようでした。大勢が見守る中、候補者の自己PRではトリを務められましたよね。
当日は刻一刻と迫ってくる自分の出番にドキドキしてはいたのですが、それ以上に「5人目だし、もう観客の皆さんも疲れていそうだな」と不安にも思っていたんです。コンテストの日は寒さも厳しく、そんな中朝から皆さん並んでチケットを取っていただいて……正直「みんな寝てるんじゃないかな」なんて考えたりしていました(苦笑)
――鳥部さんはバイオリンによる「情熱大陸」の演奏を披露されましたが、そんな不安な様子を感じさせない堂々とした姿が印象的でした。
本当ですか? 隠せてました?(笑) 最初は自己PRでバイオリン演奏をすると決めて、クラシックといったバイオリンらしい硬派な曲にしようかとも思ったんです。けれどいつもはおっとりとした印象があると言われることが多いので、敢えて「情熱大陸」という力強い曲を演奏することにしました。普段とのギャップが表現できたのならよかったです。
――演奏と同時にバックのスクリーンではNHKの「情熱大陸」をアレンジしたオリジナル映像も上映されましたが、それも鳥部さんのアイディアだったのですか?
そうなんです。それに映像を勉強している友人の協力があって完成しました。ただ、あそこまでクオリティの高いものができあがっているなんて正直思ってもいなくて。「情熱大陸」のロゴも、わざわざ「鳥部大陸」にアレンジしてあって、忠実に番組を再現していただきました。その友人も「一緒に共演しているみたいだった」と喜んでくれて、私もすごくうれしかったです。
――最後には鳥部さんのテーマカラーであったラベンダーのウエディングドレスを身にまとい、グランプリを受賞されました。発表の瞬間のお気持ちを聞かせいただけますか?
当日は自己PRの時も発表の時も、絶対に泣かないと心に決めていたんです。けれどアナウンスがあって大勢の方から拍手をいただいた時、これまで支えてくれた人たちの顔が浮かんで自然と涙があふれてしまいました。半年間一緒に活動したミス、ミスターの候補者はみんな私にないものを持っている尊敬できる人ばかり。加えて実行委員の方々は時にはナイトのように私たちを守ってくれて、見えないところでも毎日毎日準備をしてくれていたんだと思います。そんな素敵な人たちと出会うことができたり、一生の宝ものになるような体験ができたこのコンテストに心から「ありがとう」という気持ちが詰まった、喜びと感動の涙だったと思います。
――春には卒業ですが、今後はどのような進路をお考えですか?
今とても悩んでいるんです。周りには格好よく働いている大人の方もたくさんいらっしゃって、そんな人たちに憧れています。一方で今回のミスコンを通じて人前に出たりと、違った世界も知ることができました。卒業が迫ってはいますが、自分の可能性を十分に発揮できるような道を進んでいきたいと思います。
――本日はありがとうございました。
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