溜池山王の「GALERIE YMA(ギャルリー・イマ)」(港区赤坂1、TEL 03-3505-0770)で「野坂昭如原作『ウミガメと少年』男鹿和雄原画展」が開催されている。
同ギャラリーは、「火垂るの墓」の原作者である野坂昭如さんの妻・野坂暘子さんが経営するギャラリーで、国際文化交流を目的に画廊の運営とさまざまな文化を背景にもつ人たちの交流の場として始めたもの。美術作品の展示のほか、シャンソンやカンツォーネなどのコンサートも開催している。
同展は、野坂さん原作の「野坂昭如戦争童話集 沖縄篇 ウミガメと少年」がスタジオジブリの美術監督を務める男鹿和雄さんの挿絵を新たに加えて徳間書店より発売されたことに合わせて開催。野坂さんの直筆原稿の複製14点と同書のために男鹿さんが描き下ろした原画の中から厳選した12点を展示。野坂さんがこれまで「戦争」をテーマに多くの作品を描いてきた中で、同書で初めて「沖縄」を舞台に取り上げた経緯や背景なども紹介している。
また、「ピエゾグラフ」と呼ばれる原画の表面の凹凸や陰影、絵の具の重なり具合まで再現する芸術作品のデジタルプリント技法を使用し、同書の表紙にも使用されている男鹿さんの原画「広い海の中を泳ぐアオウミガメ」の複製を展示販売する。額縁込みで50,400円。
開館時間は11時~19時。火曜・土曜・日曜・祝日定休。入場無料。9月26まで。