ネインジャパン(世田谷区)は9月1日、赤坂TBS近くにドーナツ専門店「Neyn(ネイン)」(港区赤坂5、TEL 03-6459-1150)をオープンした。
ヨーロッパの菓子作りの手法を取り入れたドーナツを提供する同店は、昨年3月まで楽天トラベル社長を務めていた山田善久さんが経営する1号店。山田さんはこれまで日本興業銀行やゴールドマンサックス証券で務めていた経歴を持っており金融・流通に精通する人物。「金融や流通ではなく新しくものづくりの仕事がしたかった」と山田さんは経緯を説明する。
その新しいものづくりの対象にはドーナツを選んだ。「海外にも展開できるようなものとして奇をてらったものではなく、一般的に定着しているものの中でものづくりがしたかった。ドーナツは日本で定着しているものの、需要に対して供給が足りていないと感じ、新しいスタイルとしてヨーロッパの菓子作りの手法を取り入れたドーナツ店を展開しようと思った」と山田さん。
店内は白を基調にしたデザイン。シンプルなデザインにすることでデコレーションされた華やかなドーナツを際立たせる。イギリス人のデザイナーが手掛けたという、動物をモチーフにしたアートを店内や外観に描き「遊び心」を演出する。店内にはイートインスペースを設けた。仕切りなどは設けず、テーブルをそのまま店員と客の隔たりに使用し、距離感を縮めることで「気軽でフレンドリー」な空間を提供する。店舗面積は約19坪。座席数は15席。今後のトレンドセッターは働く女性が担っていくと推測し、働く女性が多い赤坂を1号店の出店場所に選んだ。
コンセプトは「ヨーロッパ風の手作りドーナツ」。ドーナツは大きく分けて「イースト系」のものと「ケーキ系」の2種類に分かれる。「イースト系」は、小麦粉にイースト菌を加えて発酵させたドーナツ。高級ブーランジェで使用されるオーガニックの小麦粉を用いており、「粉の風味と柔らかくもちっとした食感が楽しめる」のが特徴。「ケーキ系」はフランス菓子のトッピングを取り入れており、見た目にも華やかなドーナツに。日本人の味覚に合わせ甘さは控え目にしているという。
メニューは、「プレーン」(230円)、「ココア」(270円)、「ピンククランベリー」(270円)、「抹茶あん」(270円)、「ティグレ」(280円)イースト系5種類と、「カシス」(260円)、「ガトーショコラ」(260円)、「ベリールージュ」(260円)、「ネインモンブラン」(300円)ケーキ系4種類のほか、季節限定の「マンゴーアプリコット」(260円)を用意する。今後、旬の食材を使用した季節限定のドーナツも増やしていく。
「まずは1号店を成功させたい。ゆくゆくは世界に向けて店舗を展開したい」と山田さんは意欲をみせる。
営業時間は、平日=8時~22時、土曜=8時~21時、日曜・祝日=9時~20時。