赤坂のサントリーホール(港区赤坂1)で4月3日、「千住明 個展コンサート2011 with Orchestra」が開催された。
千住さん自身が作曲、編曲した作品を自らの指揮で披露する同コンサート。東日本大震災の影響で開催すべきか検討を重ねた結果、予定通り実施された。今回で7年目8回目の公演。千住さんは「いろいろな意見はあるが、世の中に音楽や美術、演劇がなくては人の心はすさみ不健康になってしまうと思う。震災の影響で、会場に来られなかった人もいる。それでも、音楽の力を信じて僕たちが復興させなくてはいけない」とあいさつで語った。
プログラム第1部では、新日本フィルハーモニー交響楽団の演奏でNHK大河ドラマ2007のメーン・テーマとなった「風林火山」やTBS開局60周年ドラマ「99年の愛~JapaneseAmericans」2010よりメドレーなどを披露。第2部では、NHK東京児童合唱団やボーカリストの小川恵生さんを交え演奏した。小川さんは、今回の震災で祖母と祖父を亡くしている。「Eternal Light」は英語歌詞の楽曲だが、震災を受けて小川さん自らの思いを対訳。最後には、横山幸雄さんのピアノ演奏でTBSドラマ「砂の器」に使われた「ピアノ協奏曲 宿命」で締めくくった。
会場を訪れた石井いつさん(82)は、「NHK大河ドラマのテーマ曲を聴いてからの千住さんファン。音楽を聴いて、元気をもらった」と話していた。
演奏終了後は、千住さんをはじめNHK東京児童合唱団や小川さんが義援金の協力を呼びかけた。同コンサートとアルバム「グリー」他の収益金も寄付する。