国立演芸場(千代田区隼町)で7月29日、漫才協会(台東区)主催の「第7回漫才新人大賞」の本選が開催された。
近年のお笑いブームにより多くの芸人が存在するが、テレビ向けの一発芸や2~3分の短いコントやネタを披露する芸人がほとんど。同大会は若手の芸人や視聴者に、10~30分という長い時間を言葉のキャッチボールのみで楽しませる、「古典芸能としての漫才」に興味を持ってもらうのが目的。2002年から漫才協会が開催し、今回で7回目を数える。
「時流の違いはあるが、漫才に若い人の目を向けさせたい」と同協会の青空球児会長。
今大会は、予選を含め約50組の芸人が参加。本選には、りぼん、ざっくばらん、フリーサイズ(以上、漫才協会)、流れ星(浅井企画)、きぬがさ(ナマラエンターテイメント)、エレファントジョン(プロダクション人力舎)、アイデンティティ、新宿カウボーイ(以上、太田プロダクション)タボン(マセキ芸能社)、、山陽ピッツァ(ワタナベエンターテインメント)の10組が出場。10分間の持ち時間の中で各組がそれぞれ個性的な漫才を披露した。
審査は、大衆芸能ジャーナリストで同大会審査委員長を務める花井伸夫さんと「めちゃイケ」や「お笑い登龍門」の構成などを行う放送作家の高橋裕幸さん、M-1グランプリ、R-1グランプリの審査員も務める演芸作家の元木すみおさん、産経新聞、東京新聞の記者ら5人のほか、来場した観客の投票によって行われた。
審査の結果、今大会の新人大賞の該当者は不在。優秀賞に、流れ星とエレファントジョンの2組、努力賞にりぼんが選ばれた。
審査委員長の花井さんは「全体として2~3分のテレビの芸を中心に育ったと感じられた。8~10分など実演で、長い時間きちんと見せるには、そこから発展させる芸や話術の引き出しの多さが必要」と講評。「大賞を出さなければ、次回も挑戦してもらえる」と大賞を出さなかった理由も明かした。
受賞した3組は受賞にあたり、「漫才の奥深さを学んだ。リベンジしたい」(流れ星)、「駄目だしをもとに、今後フレッシュさを出していきたい」(エレファントジョン)、「夢のような1日でした」(りぼん)と、それぞれコメントを残した。
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