デジタルメディア協会(品川区)は3月17日、明治記念館(港区元赤坂2)で「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー’09/第15回AMDアワード」の授賞式を開催した。
同賞は、デジタルメディア界で注目を浴びたデジタル・コンテンツやサービスの制作者を表彰するもの。前回は、大賞にアップルの「App Store」、AMD理事長賞にはカプコン「モンスターハンターポータブル2ndG」が選出された。
2009年度の大賞/総務大臣賞に選ばれたのは、頓智ドット(新宿区)のiPhone用アプリケーション「セカイカメラ」。同アプリは、iPhoneの内蔵カメラを通して場所や物を観た際に、画面上にその対象物に関連する「エアタグ」と呼ばれる情報データを表示するもの。審査委員会の選考理由は「現実環境に電子情報が付加する拡張現実(AR)。人間の想像力に技術が追いつき、さまざまな製品やサービスが提案されているが、『セカイカメラ』はわかりやすさと可能性で多くの人を魅了した」点を挙げる。
出席した「セカイカメラ」の開発者で、頓智ドット社長の井口尊仁さんは「1990年代はマイクロソフト、2000年代はグーグルの時代と言われた。2010年代はセカイカメラの時代にしていきたい」と意気込みをみせた。
AMD理事長賞にはスクウェア・エニックスの人気ゲームシリーズの最新作である「ドラゴンクエストIX星空の守り人」が選ばれた。ゲームデザイナーの堀井雄司さんは「すれ違い通信やサンシャイン牧場、ツイッターなどさまざまなゲームをやったが、どれも人と人のつながりの温かみを感じさせる。一番大切なものは人とのつながりだということを忘れないようにしたい」と語った。
そのほかの優秀賞では、3D映画大作としても話題になった映画「アバター」や、邦画の長編アニメ映画「サマーウォーズ」、英語字幕付きのアニメ配信サイト「Crunchyroll」、現在一大ブームを巻き起こしつつあるミニブログ「ツイッター」、視聴者参加型の動画投稿番組「特ダネ投稿DO画」、自分や友人に見立てたキャラクターの生活を観察する任天堂のDSソフト「トモダチコレクション」、携帯電話でのビデオオンデマンド型動画配信サイト「BeeTV」、「サンシャイン牧場」などで人気を博したソーシャルアプリケーション「mixiアプリ」が選ばれた。