赤坂ACTシアター(港区赤坂5)で10月31日・11月1日、「赤坂をどり」が開催される。
赤坂芸妓が華麗な踊りを披露する「赤坂をどり」は、1949(昭和24)年に三越劇場で始まったのが初出。 以降、約60年にわたり歌舞伎座を中心に回を重ね、昨年赤坂ACTシアターが新設されたのを機に、初めて地元赤坂で開催された。今年は、通算50回目の公演となる。
公演を控え、芸者衆はけいこの真っ最中。赤坂会館(港区赤坂2)のけいこ場には約30人の赤坂芸者が集まり、定期的にけいこを重ねている。また、赤坂の老舗料亭「浅田」の大広間などで時々成果を披露する。
振り付けを指導するのは、西川流の三世御家元・西川右近さん。「新橋芸者が新橋演舞場で東をどりを披露するように、赤坂芸者も地元赤坂の劇場でその技芸を披露することができるようになったのは、大変喜ばしい。芸者衆の励みになり、赤坂をどりを末長く受け継いでもらえる」と、地元での公演の意義を説明する。
昨年はACTシアターの竣工を祝い、めでたく、なじみ深い演目で構成した。唄、三味線、鳴り物を使い、普段は料亭のお座敷でしか見られない技芸を披露。最後は黒の出の衣装(芸妓の正装)であでやかにフィナーレを飾った。今年の演目は「寿茜三番叟」「牡丹がさね」「江戸粋花暦」などを予定する。
稽古を厳しくも、温かく見守る「浅田」店主・浅田松太さんは「赤坂の正統な料亭文化、伝統的なお座敷芸を育て、後世にしっかり伝えていくのも私たちの使命。ぜひ、赤坂芸者衆の晴れ姿を見てもらいたい」と思いを語る。
開演時間は10月31日=18時~、11月1日=11時30分~、15時30分~。料金はS席=6,000円、A席=5,000円。7月18日から一般発売する。