4月8日、明治記念館(港区元赤坂2)で「2014年本屋大賞」の発表会が開催され、大賞受賞作に和田竜さんの『村上海賊の娘』(新潮社)が選ばれた。
同賞は、「全国書店員が選んだいちばん!売りたい本」をキャッチコピーに、出版業界の活性化のため、年に一度全国の書店員の投票によって選出される文学賞。今年で11回目を迎え、昨年は百田尚樹さんの『海賊とよばれた男』が受賞した。
今回大賞を受賞した和田さんは、1969年大阪府の生まれ。2007年に発表したデビュー作『のぼうの城』は、累計200万部を超えるベストセラーとなった。受賞作の『村上海賊の娘』は、織田信長の責め苦にあう本能寺へ兵糧搬入をする毛利軍と、それを阻止する織田軍が激突した第一次木津川合戦を舞台に、毛利方につく村上海賊の活躍を描いた長編歴史小説。
大賞以下の順位は、2位が木皿泉さんの『昨夜のカレー、明日のパン』、3位が辻村深月さんの『島はぼくらと』となった。当日は翻訳小説部門も発表され、ローラン・ビネさん(高橋啓さん訳)の『HHhH プラハ、1942年』(東京創元社)が大賞を受賞した。