電子書籍のプラットフォーム提供業務を行う「ブックリスタ」(港区赤坂2)が現在、沖縄発の電子書籍を配信している。
今年3月下旬から配信を始めた同社。絶版した文庫シリーズを復刻した「おきなわ文庫」、県内で注目のタウン情報などを扱う雑誌「おきなわいちば」、県内200店以上で販売されている人気ガイドブック「OKINAWA100」の3シリーズを扱う。書籍は全て沖縄県内のみの流通で、電子書籍化により初めて県外にも知られることとなった。
今年は沖縄返還から40年を迎えた節目の年。そのため、あらためて沖縄問題に注目する人が増え、おきなわ文庫シリーズの第1弾「おきなわ歴史物語」は6月28日付のソニーの電子書籍配信サイト「Reader(TM) Store」の総合デーリーランキングで2位を記録した。
同書は、琉球大学教授の高良倉吉さんが30年前に執筆。沖縄県内では名著として知られていたが、電子書籍化するまで県外では入手できなかった。
同社マーケティング部の栗田咲子さんは「電子書籍化によって全国発売されることで、地元の関係者も大変喜んでくれた。この機会に全国各地の方々にお読みいただければ」と話す。
これらの電子書籍は「Reader(TM) Store」のほか、KDDIの電子書籍配信サイト「LISMO Book Store」でも販売する。